複雑・ファジー小説

Re: 第二章・異世界勇者・オリキャラ募集(異世界武具屋) ( No.193 )
日時: 2013/05/07 20:24
名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)
参照: https://twitter.com/

「………は?」

視界が戻った俺が最初に口にしたのは理解不能の声であった。
当たり前だと思うんだよ、流石の俺も目が覚めたらいきなり別の場所なんて事態初めてであったし、とりあえず周りを確認する、それが今まで厄介ごとをした時に必ず切り口になっていた行動であるから。

地面を見ると大理石のような床に先ほどと同じ形の六芒星がある。
まああの時と違うことといえば光を放っていなくて黒い線のみが残っていることだ、六芒星のそれぞれ尖っているところに何か異物が見えたので顔をそちらに向けてみると怪しげなローブの人間が六人、そしてその時に自分の足元に二人横たわっていることを理解する。その二人はどこかで見たような人物で...というか友人である。とりあえずは体を揺すって起こすとする。

「おい、大丈夫か」

「………ぅう?」

「あぅぅ、ここは?」

この二人の名は男の方が木暮修斗《こぐれしゅうと》、女の方は川之観鈴《かわのみすず》どちらも幼馴染でさきほど俺に手を伸ばしていた二人であることはすぐにわかった。巻き込まれた、という言い方が正しいのであろうか。

「もし」

二人の無事を確認しているとローブの一人が話しかけてきた、声色から女性だと判別できる。

「何だ?」

「恐れながらもお聞きしますが勇者様でいらっしゃられるでしょうか?」

「勇者様?」

「はい、何でも"ゆう"という名前をお持ちし方らしいのですが」

「…?いまいち状況飲み込めないけど多分」

修斗の方が目をこすりながらその小さい体を起こし喋りだす。
俺はなんとなく嫌な汗を出しながら修斗の話の続きに耳を傾ける。
それを奪うように、小言で観鈴が口を開く、

「あんたのことでしょ、優哉」

「おお!では貴方が」

それにやはりか、なんて冷静には対処できず混乱しながらも俺は自己紹介をしたのであった。

「はい、秋藤優哉《しゅうどうゆうや》っていいます」