複雑・ファジー小説
- Re: 第二章・異世界勇者〔異世界武具屋〕 ( No.204 )
- 日時: 2013/05/29 15:50
- 名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)
- 参照: https//異世界武具屋は一人称、異世界勇者は三人称
---第一話「冒険者ギルド」
雄哉達は次の日、地図を渡されそこに記してある冒険者ギルド・クルトン支部に三人で向かっていた。三人とも亜全より渡された防具や武具を装備している。雄哉は鉄でできた鎧、グリーヴ、兜、そしてショートソード。そしてバランスをとるため少しでもと青いマントをつけている。
修斗はあちこち顔や素肌が見えている雄也とは違い完全に鎧や兜などで体を隠しており姿は正しく重戦士、背中には最初雄哉が持とうとして持てなかったトゥーハンドソードを担いでいる。
観鈴は緑色のローブに身を隠しくしており左手には赤色の小さい宝石、火のマナがついている杖がある、杖、というものは特殊でありその杖に様々な術式を書き込む事によって魔鉄鋼を使わずに魔法を出すことができる。
どれも立派なものではあるがせいぜいランク9レベルのものばかりである。何故か?魔の国の宣戦布告と様々な国が攻撃を受けていることにいろんな人たちが武器や防具を買い占めてしまったためほとんど市場に出回らなく、出回っても高額になってしまうためである。そのため亜全の家の力を使ったとしてもこれまでしか揃えることができなかったのだ。しかしこれは亜全が悪いというわけでもなく実際これを全て揃えるには現在ならば国が干渉してもどうか・・・、クルトンに残っている武器屋はなくなり残った店は荒らされてしまった。(ガンジの店はまず鍵が多すぎて無理だったようだ)そんなこの世の終わりのような光景に雄哉達はなんとかしなくては、という気持ちよりも自分たちが本当にできるのだろうかという気持ちが芽生えていた。
「あ、あれか」
「魔道具?だっけあれで見せてもらったのよりも大分寂れてるね...」
「確か、俺達は最初指示係の人がついていくつか依頼をこなすんだっけ?」
上から順に雄哉、観鈴、修斗が言った。冒険者ギルドは魔道具で見せてもらったのは彩り鮮やかで看板が大きい盾と縦になっている剣、それは確かに残っていた。だが所々汚れが見えた。企業とは言え人が来ないところは必然的に手が抜かれてしまうのだろうか。そんな感想を三人が抱いた時、入口思われるドアの前に一人の男の人がいた。雄哉達は何かを感じて急ぐように走り寄った。
「す、すいませんお待たせいたしまました秋堂雄哉です!」
「観鈴です!」
「小暮修斗です!」
男は見た目的に言えば都会などで見られたチャラ男にも見える。だがよく分かるのはそんな生易しいものではない気配、緑色の瞳を持つ男は少し間を置いたあと口を開いた。
「...君たちがギルド長から言われていたのか。今日から君たちの指示係となったリックバース、リックと呼んでくれ」