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複雑・ファジー小説
- Re: 第二章・異世界勇者〔異世界武具屋〕 ( No.206 )
- 日時: 2013/06/02 19:41
- 名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)
- 参照: https//
最近、魔の国が出てきてからか、発生するダンジョンの数も増え、ギルドも管理しきれずダンジョンから出てくる魔物も増えてしまっているらしい、とリックさんは移動しながら雄哉たちに語った。
雄哉たちは現在、そんなで周りに迷惑をかけているランク10の魔物、ノーメラントとという魔物中ではごく一般的なスライム(と言っても物理攻撃は効く)魔物の討伐クエストを受けていた。がれきの除去自体はあらかた終わり、リックがそろそろ頃合だろうと受けるように指示したのだ。
雄哉たちは各々の武器を握り締め初めての実践に向けて心を落ち着かせながら生い茂る森の中を歩いていた。そろそろ現れてもいい頃である。
とそんな時、先程まで気楽にしていたリックさんがいきなり手で雄哉たちを制したかと思うと腰に収めていた巨大な宝石がついたロングソードを取り出した。どうしのかと問おうとする雄哉たちであったがその真剣な顔に気圧される。リックさんが少々間を置いたあと、ゆっくりと口を開いた。
「逃げろ」
その瞬間、悪かった視界が急に晴れた。無くなったのである、あれほど視界を塞いでいた木が、一瞬になくなったのである。驚きの声を上げながら雄哉達が武器を構える。
だがその前にいた魔物によって一斉に動きが止まる、自分たちの何倍もあろうかという巨大な体、それだけで人一人分かと言えるほど太い腕、そしてそんな野蛮な姿とは合わない金色の鎧、その背中には大鎚が見えた。雄哉はその者がどんな言葉で言い表さられる者かすぐに分かった。
「ばけ...もの...!」
「んぅ!?人間かぁ、丁度いい!喰いたかったところだ!このオーガの族長、ステンダム様の食材となりやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
巨鬼の方向が響いた。
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