複雑・ファジー小説
- Re: 第二章・異世界勇者〔異世界武具屋〕新企画 ( No.218 )
- 日時: 2013/06/25 18:24
- 名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)
- 参照: https//なんか展開が早くなってないかって?その通り
魔ノ国の人口の7割は消えた、後に残ったのは臆病な性格の者であったりジーガン直属のフレイノ、シルフィウ、ウォンディア、ラッガとその眷属、状況を伺っていたものと子供だけだ。途中で忠誠を誓い出す者もいたが止めることなく一撃で葬り去った。殆どは戒めとしてジーガン自ら手を下した、それを一日で成し遂げるほど魔神族というのは規格外なのだ。後は文章をつくり全ての国に謝りの意を伝えなくてはならない、無論許されるはずがないがどうにかして伝えたかった。
ふと気がつくとジーガンは自室にあった片手剣を一本、磨いていた。代々受け継がれてきたもの...ではなく自作である。どうやって作ったかといえば魔神が得意とする魔法の一つ、創造魔法《クリエイトマジック》である。使い方は簡単、素材に手をつけて思いっきり魔力で形を作る、細かいのは後々微調整する、創造なんていう割には少しショボイ魔法であるがジーガンは気に入っていた、なんとなくだがこういうものの形を作る作業が好きなのだ。だからこそハマるときは3日がかりなどになってしまう日もあってエルフのメイドさんに叱られたこともあったと昔を懐かしむ、そのメイドは粛清の実行に合わせて部屋で首をつっていた。
「相変わらず、剣を作ったりするのがお好きですねぇ」
その声に後ろを向くと相変わらず笑顔を絶やさない水の魔人、ウォンディアがいた。ジーガンの指示をしっかり聞いていた彼らはこの世の中で重要だとされている 火 風 水 土 の属性を受け継いできた由緒正しき魔人で最初の頃に仲間になったものだ。水を受け継いでいるからかその肌は乾きというものを知らず海のように深い色の髪も艶がはっきりわかる。ジーガンは片手剣を磨きながらウォンディアの方へ体制を向けて話し始めた、その顔には少しばかりか影が見えた。
「今回の粛清で5万人程が消えた、ウォンディアは僕の事にくんでる?」
「...いえ、致し方ないことだったと思われます。あのままでは全員人間によって殺されていました」
「人間だけじゃない、立場が悪くなったり単に自分の大好きな国が攻撃された魔族だって攻めてきたさ。
...僕が、あんな力持ってるくせに我侭を叶えようとしたからいけないんだ」
「そんなことはありませんジーガン様、お気を確かに」
「確かだよ!!・・・・・・・・・ごめん、これから一番近い国に投降してくる。それで条件として今生き残っているものたちの生存を訴える」
「訴えが通らなかったら?」
「たとえ世界中の王を人質にとっても掴み取る。今更だ、僕が悪いという印象がついてもらったほうが好都合だ」
「それはなりません!!」
自傷気味に語っていたジーガンをウォンディアを叱った、まるで子供と大人のようだった、それほどまでにジーガンは弱りきっていのだ、ウォンディアは腰にぶら下げていた青い宝石がついた杖を取り出してギュッと握り締める。
「貴方は尽力しました!だからこそいまの我々がいるのです、そもそもけじめは付けました、これからするべきは襲った国に対する事です」
「ッ!」
ジーガンはそこで気づいた、もしここで自分が投降してそのまま戦争が終わったらどうなる?弱っている国をここぞと攻める国が世界中で出る、勿論滅びる国もでる、それは果たして誰のせいでもないのだろうか?違う、弱らせた自分の国が悪いという意見も出てくる、そうしたら必然的に魔ノ国に非難が出てくるだろう。それはいけない、たとえ何年かかっても復興させなくてはいけない、やるべきことが出てきた、それだけで人は楽しくなる。まずはその意を伝える為の文章を考えよう、急に元気になったジーガンはすぐに行動に移すためウォンディアに感謝を告げて背中を向けた、
「ありがとうウォンディァ!すぐに降伏と賠償の準備を始めなきゃ!」
「...元気になられたようで何よりです、では・・・・・・・・・
死んでください」
「・・・・・・・・・へ?今な.ん..て」
ウォンディアの杖から放たれた水の刃がジーガンの体を切り刻んだ