複雑・ファジー小説
- Re: 第二章・異世界勇者〔異世界武具屋〕新企画 ( No.221 )
- 日時: 2013/06/29 09:37
- 名前: ベテルギウス (ID: z.5b3qzX)
「異世界盗賊中編」
ヴェルガー・ディアス。その男は謎に包まれていた。奴は3メートルを超える大男だ、いや奴は50センチもない小人だ。奴は慈愛に満ちた性格だ、いや奴は残忍極まりない性格だ。奴は10もない子供だ、いや奴は80を超える老人だ。その情報にはまるで一連性がなく誰一人として同じ情報がなかった。ただ共通する部分があるとすれば、それは2つだ。
目撃者は自分の何かを奪われそして、
死んでいったことだ。
斬丸達は約一分後やっと後ろを向くことが出来た。そして目の前の男の姿に少し驚いた。しかし別段男の姿が異形のものだったからではない。オレンジ色の逆立った髪に赤いファーが付いたフード付きコートと黒いズボン着ていて顔もなかなか良かった。しかしそれでも4人は驚きを隠せなかった。なぜなら、最後に見たヴェルガーの姿とはまるで違っていたからだ。
「?あぁ。なるほどそういえば班長が一新してからは余の魔法を見るのは初めてか。」
そういってヴェルガーはコートを脱ぎ、中に来ていたヤイシャツの袖をめくったそしてそこには、
「ヒィ!!」
「な、何じゃこらぁ!!」
「嘘だろ・・・おいおい・・・!」
「ま・・・魔神の手??!」
人間の容姿とはかけ離れた腕か付けられていた。紫を主体色にし緑色の3センチはあろう爪、そして赤黒い刺青がが言った一回り大きい腕だった。
「正確には魔神の眷属の腕だ。帰ってくる途中に信じがたいことに魔神の眷属が現れて、余の収穫を奪おうとしてきたのだ。・・・・・・まあ10秒足らずで返り討ちにしたが・・・。この腕はその時に奪ったものだ。ところそこのたまたま王位に近い奴が現れその時率いていた連中とともに余を襲ってきたのだ。この魔法を使った後は非常に疲弊し危険な状態になるから余は逃げたよ。その時にたまたまあった冒険者の容姿を奪ってやり過ごした。それだけのことだ。緊急時とは言えかなり疲れた。もう手も足も棒のようだ。」
ヴェルガーは本当にぐったりとした感じで、そう答えた。
「りゃ、略奪魔法・・・?ということですか?て、ていうか戦木さんたちのことはどこから・・・?」
「あまりにもつかれていてクルトンに少し立ち寄った。その時に奴らの一部始終を見てきた。まあいささか失望したがな・・・。」
ヴェルガーは無表情のままそう言った。斬丸は仕方がないと諦めの意を込めて顔を伏せていた。オークオスは納得がいかないと突っかかろうとし、無翼はそれを抑えていた。クレアはというと、この場合どうすれだいいのか分からないためオドオドとしていた。
「それから思い出した。これから3時間後、主ら、余とともに来い。神の作品の手がかりが10個もあった。」
「「「「え?!神の作品の手がかり?!」」」」
「実はその現場の近くにな情報屋があったのだ。今回余の手に入れた宝石やら水晶やらを全て使いその情報を手に入れた。」
「オイ!!待てよ、ヴェルガー様!!そんなもんガセに決まって・・・」
「クロ。という名の情報屋だったかな・・・?」
「!!オ、オークオスさん・・・。そ、その情報はどうやら事実みたいです・・・。クロさんは私みたいな情報屋のカリスマのような人なんです。」
「ま、そういう訳だオークオス。皆の者長い旅になる。準備をしておけ・・・。」