複雑・ファジー小説

Re: 第二章・異世界勇者〔異世界武具屋〕新企画 ( No.224 )
日時: 2013/07/20 09:59
名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)
参照: https//

 鳥、亀、馬、龍、4匹の獣をそれぞれかたどった化物たちがクルトンの4方を囲んで現れた。そしてそれぞれがクルトンを破壊しようと近づいてくる。そんな絶望的な状況である。そんな状況に雄哉はただ亀たちと共に現れた魔物の討伐をしていた。そんな微々たるものでも少しは変わる、そんな少しからやっていこうと雄哉は決めたのだ。

爆音が響く、少し横を見ればクルトンきっての実力者たちが亀達と戦っていた。目で終えるのはほんの少し飲み、あとはただ線が見えるだけ。そんな戦いができる者たちが揃っているというのに亀達討伐を手こずっていた。それまでに亀達は強いということである。だが雄哉は祈るしかできなかった。

---勇者の覚醒はまだ遠い



「あ~もぅ!何この亀硬い!」

「大分強化されているみたいね」

「魔力食いまであるよこいつ」

クルトン軍第一隊元隊長榊葉擦、情報屋コンビクロ&レイ、3人が亀の相手である。一度はすぐに倒したはずの霊亀という亀は目に見えて強化されていた。魔力をまとって攻撃すれば魔力を吸いそのままだったら皮膚が固くて剣が通らない、厄介な相手である。故に剣の回復ができる葉擦と遠距離タイプのレイ、そしてレイと相性のいいクロという選択であった。前は不意打ちで殺した、その時の場所を葉擦はよく覚えている。

「何とかして頂上に登らないと...」

亀が甲羅のようにまとっている山のてっぺん、そこが心臓部である。そこにしっかりと力を込めた一撃を入れれば倒せるはずなのだがいかんせん届かない。何故かといえば亀の纏う魔力があまりにも大きすぎて重圧として葉擦達を襲うためである。そのため届かない。つまりこの場で今すべきことは頂上の場所なるべく低くすることであった。

「クロちゃん、足落としたいけどできる?」

「・・・レイ、注目集めといて」

「了解!」

二人は亀が足を上げて地面が見えなくなったその隙めがけて走り出した。