複雑・ファジー小説
- Re: 第二章・異世界勇者〔異世界武具屋〕新企画 ( No.237 )
- 日時: 2013/08/09 18:33
- 名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)
- 参照: http://ガンジの帰還により一人称に切り替え
現在、俺が初歩的な治癒の方を使っていた所化物のごとく復活したクロさんに正座させられています。なんでだろうか。
「いい?少し違ったらあなたまで潰されてたのよ解ってるの?」
ちなみに葉擦さんは俺を確認したあとグースカ寝はじめました、久しぶりに会ったがどうやら変わっていないらしい。そしてレイさんは爆発の衝撃で気絶したらしく寝ています。
「ってそうじゃないわね、早く別のところに行かないと」
「‥‥‥‥‥‥大丈夫、です」
「どうして?」
「俺の他にもいます」
◇(ガンジがいないときは3人称)
「っぃよし!心臓部と思われるところが見えたぞ!」
「ウィル危ない!」
朱雀の前で危険すぎるほど近寄ったウィルは玉のような汗をたらしながら魔力を込めた一撃を入れてようやく炎の中に見えたナニカを直感的に心臓だと感じていた。そのことに気を取られたウィルは頭上から怒った朱雀による大量の火球が迫ってきていることに気づかなかった。いや気付けても無理だっただろう、既にウィルの体力は尽きていた。
そしてアティの叫びも虚しく火球はウィルに被弾した。
「あ」
そんな時に漏れたりはたった一文字、状況を理解できていないのだ。そしてそのまま膝をつく。今までの疲労が全て襲ってきていた。勿論朱雀は慈悲などなしに叫ぶ、だがそれは直後に破られた。
「まだ...終わっちゃいねぇぞ」
ウィルを焼き尽くしている火球の中から声が聞こえた。それに気づき顔を上げたアティが見たものは、多少焼けた跡が見られるが"生きている"ウィルとその横にリックが倒れていた。そしてリックの右手には魔導具だったと思われる溶けかかっている機械と割れた宝石がある。リックが決死の覚悟で飛び込み魔道具を使って助けたのだ。だが防ぎきれなかったらしくリックは倒れウィルも焼けた。そしてマナは内蔵している魔力を使いきり透明になって割れた。
「その通りね」
そう言っていつの間にかアティの後ろにいたルーフは持っていた大鎌をふった。その鎌が通り過ぎたあとにはいくつもの魔法陣が見える。どうやら詠唱をなしで魔法を発生させる神の一品らしい。
「レイン・ボルト」
その一言を皮切りに魔法陣からはいくつもの雷が現れて朱雀の心臓部を襲う。だが表面を焦がす程度でそこまで大きいダメージを与えられない事にルーフは舌打ちをする。本来であれば今ので終わりだったのだがルーフもすっかり魔力がつきかけているのだ。魔人というもとより魔力の多い種族でさえ。そして心臓部を守るように炎が覆われていく。ウィル決死の一撃によってなんとかできたもののもうチャンスはない、終わりかと思いかけたとき覆われかけた心臓部の後ろに人影が見えたかと思えば心臓部はまっぷたつに割れていた。
「・・・・・・・・・は?」
4人が呆気にとられた。だがそんな反応がその出来事を変えるわけでもなく朱雀は少し鳴いた後、その真っ二つになった心臓部以外炎に戻り消えていった。
「なんかすみません」
そう助けに来たイルミスがこぼすも皆状況を把握できないでいた。