複雑・ファジー小説
- Re: 第三章・異世界武具屋・新企画 ( No.256 )
- 日時: 2013/08/26 16:28
- 名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)
———第三章第一話「武具屋開店」
こんにちわ、最近閉じ込められたり走らされたり限界に近いスピードで運転させられたり慣れない人前に出されたガンジです。とりあえず、侵略とかそういった諸々はなくなったので軍備に割いていた人員が少し復興人員に増えるらしいです。俺は散々放っておいた店が気になるのですぐに向かう。俺の店はこの平和な国「クルトン」に存在していて城から歩いて10分程度でつく、別に俺は迷子特性を持っているわけでもないため普通に店までつけたのはいいのだ、ここからが困難な状況であったのだ。
汚れて所々破損している看板や鍵、ここまでは予想していた。なにせ戦争中だったのであるからだ、悔しいがしょうがない。だがなこれは
「予想できねぇよ………」
俺の目に移ったのは目の前で俺の店の鍵が大量にかけられている店を乗っ取るがごとく壊し入ろうとしている謎の男がいるのだ。幸いにもかなりいい金属を使っているためまだ壊れていないがこのまま好きにさせるわけにはいかない。
「……おい」
「んぅ?冒険者さんか待っていろ今すぐ店を開けるからな」
そう言って再び男は扉の鍵に大工仕事で使うような鎚をぶつけ破壊を試みている。しかし驚いた、逃げるかと思いきや店主のふりをするとは。
「いや、店主お前じゃない」
「何を言っているんですか私こそが正真正銘ここの店長ガンジですよ、ほらここに鎚もありますし」
うん、こいつもはや意味がわからない。というか俺の名を語るくせして俺の顔を知らないとかお粗末すぎるだろ。しかし、こいつにいちいち付き合うのも面倒なのだが………とりあえず家に入ろう、と行きたいがよくよく考えれば鍵は全部家の中だ(鍵を使わずに占めることのできるタイプである)となればここを壊すしか家に入ることはできないのか、さてどうしたものか。
「……とりあえず、それやめろ」
「…あんたうっさいね、私がここの店主だと言ってるじゃないですか。それとも何か証拠でもあるのですか?ここの店主と言えない証拠ォ」
こいつ殴りてぇ、といかんいかん。
証拠、か俺も捕まった時に持っていたもの全て剥がされたからな。身分証も取られてたっけか、あとで発行しないと。さて何か証明するもの...ああ持ってるじゃないか俺は。ソレを見て少し笑いソレを男に突きつけた。
「んぁ?なになに...ガンジ、そなたの活躍を祝しこれを送る。クルトン国王………ガンジ?」
「俺が、ガンジ」
先ほどもらった祝典用の賞状があってよかった。軽く身分証みたいなもんだしこれ。そうして事態を理解した男は周囲を見渡す。そこには先程のやり取りを観察していたやじうまたちがうじゃうじゃいた。そりゃ祝日(終戦記念日)みたいになるからお祭りムードだけど人いすぎだろ。
「あ、アハハハ失礼しまた~」
「待て」
そう言って逃げようとした男の肩をいつの間にか現れた魔族が掴んだ。理由?最近見分け方が身についたのだ、徐々に対人関係スキルが身に付いていって嬉しいことである。
「な、なんだよあんた」
「これは失礼、小生の名はフェアラート。後3日程だか軍人と同じ権限があってな付いてきてもらおうか」
そうして男はフェアラートと名乗る男か女か見分けのつかない人に連れて行かれた。