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鈴が鳴る、その音に体が引き締まるのを感じる。
どちらだ?それとも別の誰かか、とにかく入口の方を向く。

「いらっしゃい」

「て、店主、出来ているか?」

中瑠さんの方だったようだ。どこか緊張というか恐れを抱いたような声を出している。昨日のあれが効いたのだろうか。
まあ、とっとと済ませましょう。

俺は近くに置いておいた盾に刺さった形になっている片手剣を渡した。
中瑠さんは盾から剣を引き抜いて剣をまじまじと見る。

「……これはマジックグラディウスか、確かに要望と合っている
盾もなかなか扱いやすい」

「…盾は隣に言え」

さすが指揮官、学もあるようで剣の名前をすぐに言い当てた。
そして身長の4分の3もある盾を振り回せるほどの力がある、盾も素材は魔鉄鋼の筈なのだが。
しかし、一つ聞いてみたいことがあった。

「何故、そんな剣を持つ」

一回言葉がつまりかけたがなんとか口にすることができた。
すると中瑠さんは驚き、少し間を置いた後、口を開いた。

「近々、巨鬼と戦うことになった」

その一言は小さかったが鋭く、俺の心を驚かせた。
そしてそのあと聞く理由は醜く、重いものであった。