複雑・ファジー小説

Re: 異世界武具屋【オリキャラ絶賛募集中】《参照250突破!!》 ( No.56 )
日時: 2013/03/13 18:57
名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)

巨鬼、まあカタカナ的に言えばオーガ。
この間、葉擦さんが仕留めたと言われている魔物である。
まあダンジョン自体が崩壊していないなら何度も魔物はわくため何匹いてもおかしくはない。
それより驚くのは何故指揮官という位についている者がオーガと戦うのか。

「何故」

再びは俺は問を投げかける、普段は誰が何を倒すなんて気になどしない。
自分の剣が誰かを守ったり、誰かの何かを守るために使われるならそれで良し。
だがこの人は違う、迷っている。
オーガと戦うことになった、その一言には迷いが含まれていることを直感的に感じた。
俺はじっと中瑠さんの顔を見る、恥ずかしい思いなんて気持ちは一切ない

「……俺が義理の兄ってことは知ってんだろ?それが原因だ。」

そう言って中瑠さんは語り始めた。

「俺が義理の兄ってのは第一隊の葉擦やラウロぐらいしか普通は知らねぇ。が親は別だよな。あんなくそったれが親なんてのは嫌だがそこは認めるしかねぇ。
あいつは葉擦が巨鬼を倒したという新聞を読んでいつもの様に俺と葉擦を比べた、前線で戦うタイプの葉擦と作戦などを考える指揮タイプの俺、平和なクルトンでどっちが有名になるなんて分かるだろ?
それを快く思わなかったんだろうな、皮肉だろ、蹴落とした方の娘が持ち上げた方の息子よりも活躍してんだ。意味はわからないよな、俺が話したいだけだ。
だからあいつは介入した、勝手にうちの隊をダンジョン殲滅隊にするように仕組んだ、巨鬼がボスのダンジョンのな。
俺のせいでうち隊員が酷い目にあうのは御免だ、だから俺一人でカタをつける、死んだっていい、そしたらそれでニュースになるし伝説にも何だろ、葉擦達には内緒だぞ」

長く、あいつという言葉を全て忌々しく言い放つ中瑠さんは全てを吐き出したかのように言い終えると帰る準備をしようと扉の方へと向き直る。

内緒ということは多分無理である、だってその目の前には全てを知った少女がいたのだから。

「……や、やっほーガ、ガンジ君、中瑠お義理兄ちゃん」

厄日、この人にとっては厄日だろう今日は。