複雑・ファジー小説
- Re: 異世界武具屋【オリキャラ&コメ募集中】祝参照450!! ( No.81 )
- 日時: 2013/03/21 17:22
- 名前: 通りすがりの俺 ◆rgQMiLLNLA (ID: HR/cSb0.)
目の前には敵が二人、しかも片方は武器?を突きつけている。
対する俺はいつも磨いていたマジックソードは既に葉擦さんの手に渡っており多分また片手剣で倒す相手で倒す物ではない物をぶった切っているのだろう。
つまり今の俺は手ぶら、仮に剣を手にできたとしてもそこまで剣術を習っていない。作るものが極めていないとはお笑いかもしれないがそこは勘弁して欲しい。
ならば立てかけているウォーハンマーだろうか?いや2人を相手にして気が抜けないというのにハンマーという素早さを殺す武器は正にお笑いだ。
つまりは従う他ないということだろうか、まいった。
一回まではともかく二回目もあるとは思いもしなかった。
頭がピンチのおかげかいつもより何倍も早く回転して様々な選択肢を生み出しては潰している。
出た選択肢はこうだ。
1.素直に渡す
2.抗ってみる、もしかしたら勝てるかなぁ?
3.とぼける
うん無理だ、1以外成功する確率なんて俺が一見さんに武器の説明をペラペラしゃべるぐらい無理だ。
「おい、聞いてんのか」
少女の方が痺れを切らしそうである。
「早く渡したほうがいいよ~結構気が早いから」
「うっさい!お前も早く持って来い!!」
そういうと少女は弓を勢いよく俺の胸に突きつけた。
その瞬間、体中に同じ感覚がした。まるで弓を一瞬で体全体に攻撃したかのように。すこしふらつく。
魔法だ、この世界は人間は無属性の魔力しか持っていないが使い方や詠唱などによって治癒魔法や身体能力の強化などが使える人間がいる。
おそらくこれも無属性魔法の何か、だが解せない。とりあえずこれ以上はマズいと感じ武器を取りに行く。
いま店頭にあるので一番高い武器はプラチナックル、プラチナの拳武器である。主に武闘家さんとかに人気の一品。それを両手に持ち奴らの前に持っていく。
「そうだ、それでいいんだ。さっさとよこしな!」
「そーだそーだ」
「お前は黙ってろ!」
少女が強く言い放ったとき、少年も気の抜けた声で賛同の意を示すが振り下ろされた少女の拳を脳天に食らい少々フラフラしている。
そんなことよりも聞きたいことがあった。
「(そんな力があって)どうしてギルドに加入しない」
これが気になっていた事だ、ギルドはいつも特殊な魔法を使えるものは大歓迎だ。少々入会金などがあるがギルドの方が安全であるし収入だって頑張り次第で変わる、これがクルトンで盗賊があまり発生しない理由である。別にこれで改心して欲しい訳ではない、ただ俺は話がしたかった。