複雑・ファジー小説
- Re: 裏切りゲーム ( No.32 )
- 日時: 2014/01/28 10:45
- 名前: 咲楽月 ◆//UrPiQv9. (ID: Gqv37Ep.)
久々!
久々だけど番外編ですw←(番外じゃない気も)<
へったくそですがご了承を。
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*設定(というか登場人物紹介)
副弓萌依(9)♀
久瀬真琴(9)♂・久瀬雛加(9)♀
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「告白と絶望」
「まこー! ひなー! あーそぼー!!」
響くソプラノヴォイス。ポニーテールの少女の方に走って来る2つの人影。
その人影は2人の少年少女で、顔は瓜二つ。黄色の瞳に黒色の頭髪。少女の方は肩くらいの髪をそのまま下ろしていて、身長は130cm有るか無いかくらい。少年は耳の下位までの髪で身長は130cmちょっとだ。
走ってきた2人ー真琴と雛加は満面の笑みを見せてメイと「鬼ごっこ」を始めた。キャアキャア言いながら走り回り、雛加が蹴つまづいて転んだ。真琴と萌依はケラケラ笑い、そして助け起こす。
「もぅ! なんで笑うのー!」
真琴の手を取り起きつつも、頬を膨らませて怒る。その後、処置をしに雛加は家へと戻っていった。
「はぁー…… 面白かった!」
「ひな、ごろんごろんしてたねー」
「うん〜」
そして、なにか他愛ない会話をしていると、不意に真琴が黙りこくった。
「どーしたの?」
「あのね、僕さぁ…… メイのことさぁ……」
「まこーっ!!! 危ない、早く、早くそこどいてッ!!!」
キィィィィィィィイイイ———
処置から戻ってきた雛加の劈く悲鳴が聞こえたのも束の間、萌依には何も聞こえなくなった。
———ドウシテマコトガイナイノ?———
如何して私は真っ赤なの?
なんで車が私の隣にあるの?
まこは私に何を言おうとしてたの?
自問しても答えは返ってこない。音が聞こえない今、何もかもが解らなかった。
自分の頬を叩く。何度も。何度も。何度も。何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。
全ての結果は、“痛い”。それだけ。覚める筈の夢は覚めず、時間だけが過ぎてゆく。
真っ赤になった頬を抑え、真琴がいたはずの場所をじっと見つめる。目が熱い。それに視界がだんだんぼやけてくる。
ぽたり。
大粒の雫が、真っ赤な頬を伝って下へ落ちる。それを合図に、どんどん流れ出てくるこれは、涙。
涙だ。
何故流れるのかは分からない。真琴がそこにいないわけも分からない。
ただ。
自分がいる今は“現実”で。自分の身体に着いたものは真琴の血で。真琴はそこにいなくて。これは事故で。
真琴は死んで。
「……ぅ、う、うわああああああああああん! まこ、真琴!! まことっ ヒック グスッ う、あああああああああ!!!」
それから2日。雛加は引っ越し、加害者、被害者(真琴)共に亡くなった。警察は事故と判断した。
告白は死と共に消え去った。そしてそれ以来、メイは人に恋をしない。