複雑・ファジー小説

Re: 裏切りゲーム ( No.35 )
日時: 2014/04/01 15:54
名前: 咲楽月 ◆//UrPiQv9. (ID: bG4Eh4U7)
参照: 最初は宮澤side! *からはずっとメイsideです。あくまでも三人称

 メイが電車を降りてから、2つ駅が過ぎ、そこで彼女は電車を降りた。駅を出て、空地へ入る。誰もいないのを確認すると、持参していたパソコンを開く。

『参加者No.4 副弓萌依 現在 兄の悩みを抱える。
 また No.3の匡匪吠兎と仲良く 1番心を許せる相手と推定。
 No.1の宮澤篠にはなんの不信感も抱いていない

 ゲームを面白くさせる人材の一つである。        』

 それだけ書き込み、メールを送信するとパソコンを閉じた。

「こんにちは、お嬢さん」
「っ!」

 恐る恐る顔を上げるとにっこり笑う少女。肩につくくらいの黒髪に黄色の瞳。フードを被っていて、前髪で右目が隠れている。黒い服が怪しげな雰囲気を醸し出していた。

「なんだ、せーちゃんか」
「その呼び方やめてくださいますか? ——篠さん、ゲームの準備が出来ました」
「貴方に敬語って似合わないわね。」
「……だよね♪」



 メイが通う学校は誠真中学。名前がくどいくらい『まこと』である。

 メイは3-Bの教室に入る。と、そのとたん。
 メイは床に倒れ込んだ。教室の硬い床の上に崩れ落ちるように倒れる。膝の下には鉛筆が落ちていて、倒れ込んだ時に丁度鉛筆の芯が刺さった。

「いっ…… つぅ……!」
 膝をあげると、鉛筆が床に落ちた。鉛筆が乾いた音を立てた。どうやら、この鉛筆に躓いた(つまずいた)ようだ。しかし、このクラスで未だに鉛筆を使っている人は居なかった筈なのに、何故こんなところに———。不審に思いながらも立ち上がると、身体がぐらついてまたその場に倒れ込む。地震か? いやしかし、鉛筆は転がっていない。とにかく、安全を確保しなければ、とメイはそのままその場で目を瞑り、蹲った。

 揺れが収まりかけて最後に目を開けたとき、メイには時空が歪んで見えた。



「お目覚めですか、メイさん」
 目を開けたら、其処に居たのは黄色い瞳の少女だった。