複雑・ファジー小説
- Re: 裏切りゲーム ( No.44 )
- 日時: 2014/02/12 03:12
- 名前: 咲楽月 ◆//UrPiQv9. (ID: J9PmynZN)
- 参照: 誕生日とテストが1日差だと言うwww
はろーです
今回はメイちゃん居ませんえ何か悪いですか←←
サーセン。メイちゃんは生きているのでご心配なく。
一応吠ちゃんsideでいきます!
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ーーー頭痛い。
目が覚めてから約5分。吠兎は頭が割れるような痛みに襲われていた。きっと、あの白いフードの女の毒を吸ったからだろう。何故、何も抵抗出来なかったのだろうか。その理由は2つあった。
1つ目。彼女が自分より年下であったから。
2つ目。
何よりも大事なヘッドフォン(とその他一式)を奪われたから。
きっと、頭痛の原因は毒を吸ったからだけではないだろう。
*
数分後。
1人の男とその男に抱き抱えられた1人の少女が入ってきた。男はそっと吠兎の隣に少女を下ろすとその向こうに座り、吠兎に微笑んだ。
男は藍色の瞳をしていた。髪は少しはねていたが短くてさっぱりしていた。吠兎がジャージなのに対し、彼は白いシャツにVネックのセーターというラフな格好をしていた。
誰か入ってきた時点で彼女は警戒していたが、それが厳つい者やギャルではなかったため落ち着いた。が、それは隣の少女を見た瞬間に戻った。
「な…… お前っ! なんで、メイが、っ……」
彼女は立ち上がったものの、毒の副作用か、力が抜けてへなへなと座り込んだ。彼はおや、と目を少し細めると
「この娘の知り合いかい? そこの扉の前に倒れてたんだ。此処に入れって書いてあったからね」
彼は自分が入ってきた扉を指して、メイのほうを見た。メイはすぅすぅと寝息をたてて優しい顔で眠っていた。どうやら彼の話は本当らしい。彼は「此処に入れ」と書いてある紙を彼女に差し出した。しかし、それを吠兎が受けとる前に綺麗な声に遮られた。
「……その紙は"知らない人"には見せちゃいけないんじゃなかったでしたっけ……?」
彼の後ろからぬっとその声の主は現れた。華奢で、色白な少女だった。黒地に白い雪の結晶の絵が描かれた着物を着ていて、銀髪のロングヘア、漆黒のその瞳、まさに大和撫子だ。
彼はその華奢な少女を見上げると、あぁと頷いてこう言った。
「そうだったね。結縁さん、君も"希望参加"の人かい?」
結縁と呼ばれた少女は、軽く頷くと右に退いた。扉の方へ振り替えって、
「篠さんもだそうです」
と後ろの少女を紹介した。そこにいたのは、メイが憧れるという、吠兎の中学の後輩の、"宮沢 篠"がいた。