PR
複雑・ファジー小説
- Re: 貴方と恋すると決めました〜未熟な僕達の恋愛論〜 ( No.10 )
- 日時: 2013/03/28 22:29
- 名前: 朔良 (ID: XOD8NPcM)
- 参照: 結縁さん上手すぎです。
一之瀬茜 視点
「あ、あの、一之瀬さん……迷惑でなければ友達になってくれないかな……?」
彼女にそう言われて、私は動揺した。
あんなぶっきらぼうな挨拶だったのに、姫城さんは私と友達になりたいと云うのだろうか。
いつもは、こんな風に緊張してしまって、不機嫌な顔をさせてしまっていた。
だから『友達』という人はいたことがなかった。
でも、彼女は自分も緊張しているはずなのに私に
『友達になってくれないか』と言ってくれた。
駄目なわけがない、すごく、嬉しい。
「わ、私と友達になりたいと言うなんて変わっていますね。……でも、ありがとうございます」
私は振り向いて笑顔を見せた。
今度はうまく笑えたと思う。
ーうっすら涙も浮かべながら、かもしれないが。
PR