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複雑・ファジー小説
- Re: 貴方と恋すると決めました〜未熟な僕達の恋愛論〜 ( No.17 )
- 日時: 2013/03/29 11:33
- 名前: 結縁 ◆hj52W3ifAU (ID: DPXEEa5h)
- 参照: リク・依頼板の方に書き込みが出来なくて更新できてません;
神楽・零視点
「はぁ……」
去年同様、学園長の長い話を聞き終えて付かれきった俺は社会の科目教室に行くと適当にくじを引いた。そして、寮に向かいながら部屋の番号を確認する。
「……305号室、か…」
三階か。と思い、少々面倒だなと思いつつも、去年よりかは遥かにマシだとそう思っていた。というのも去年は、高い階だったあげく、周りの部屋を全部、騒がしい女子に埋め尽くされて、とても快適な生活にはほど遠かったからだ。
「それもこれも、此処に俺を放り込んだ親のせいなんだけど」
去年はそのことを思い出す度に苛立ったものだが、この学園に来てもう、二年目。流石に一年も過ごすと諦めがついてきた。
「さて、鍵が開いていないってことは、まだ誰も来てないか…」
誰も来ていない事に安心しつつ、鍵を開け部屋へと入る。ガランとしたシンプルなつくりの内装は案外好きなほうだった。
「……さて、と。どうするかな……」
鞄を置き、ベットの上に座り込む。始業式の後、寮の部屋が決まってしまえば明日になるまで正直やることがないのだ。まぁ、18時頃には夕食の時間になり、この建物の地下にある巨大な食堂で毎日違った料理が食べられるのだが。
「食べられるんだが……面倒なことに一人で行くと何も食べらせてもらえないんだよな」
この学園には幾つかやっかいな規則がある。そのうちの一つに常に二人以上で行動することとあるわけだ。学園長のことだ、寮の同室同士で親睦を深めろみたいな意図があるんだろうが……。
「そんなのは、ゴメンだ……」
去年のことを思い出して眉間に皺が寄る。が、それも気にせず、することもない俺はこのまま、ベットで一眠りすることにした。
* * *
学園の規則は自由に決めて頂いてOKです。
ただ、あまりに過激なものなどは遠慮して下さい。
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