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複雑・ファジー小説
- Re: 貴方と恋すると決めました〜未熟な僕達の恋愛論〜 ( No.21 )
- 日時: 2013/03/29 16:03
- 名前: 結縁 ◆hj52W3ifAU (ID: msTdYfWa)
神楽・零視点
どれくらい眠っただろうか。不意にドアの開く音がして目が覚めた。
等々同室の人間が来たかと溜息をつきつつも同室者の性別を確認するため視線を向けた。……そして咄嗟に出た言葉は
「お前……女か……?」
という疑問を投げかけたものだった。何故そんな言葉がでたかと言われれば目の前の人物の容姿のせいだろうな。
「俺は、女じゃない。男だ。桜木悠。お前は?」
俺の質問が気に入らなかったのか、低い声で名乗った男は此方にも名前を聞いてきた。
「あ……あぁ。悪い。俺は神楽零。零って呼んでいいぞ。女じゃないのか。よかった」
名前を取り合えず名乗ったのは性別を間違えたことへの謝罪を込めてだった。同室が男なのは助かったが仲良くする気はもうとうなかった。
「ふ〜ん。まぁ。謝ってくれたからいい」
桜木はそう言って何とか許してくれたようだったが、改めてその容姿を見て失礼な気もしたが噴出してしまった。
「ハハハハ!お前。本当女みたいだな! 声高いし。悠って名前。女にもいるぞ!」
笑ってしまい悪いとは思ったが、まぁ、きっとこういう扱いには慣れてるだろうと思い、反応を待つことにした。
「ま。同じ部屋どうしだから、仲よくしよーぜ」
無理やりにも聞こえる声でそう言われて、正直、どう答えようかと思ったが、適当にはぐらかすことにした。
「ああ、気が向けば、な。基本的に、俺のことは放っておいてくれ。騒がしいのは嫌いなんだ。……後、面倒ごことに巻き込まれるのもゴメンだ」
かなり無愛想になったが言いたいことは言った。その達成感からか、久々に笑ったせいか、とても疲れきった俺は、桜木の返事も聞かず、再び眠ることにしたのだった。
* * *
涙さん
零と絡んで下さり有難うございます。
ただ、この子は無愛想な上に無口なので冷たい場合が多いかと思われますが…;
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