複雑・ファジー小説

Re: 貴方と恋すると決めました〜未熟な僕達の恋愛論〜 ( No.37 )
日時: 2013/03/30 23:26
名前: 朔良 (ID: 6tDnREag)

 一之瀬茜 視点

 姫城さんを見つめた時、月宮紀さんの姿が見えた。姫城さんの方へと近付いて行く。
 あの時、先に帰ったのは姫城さんだけだった。もしかしたら印象に残っているのかもしれない。
 彼が姫城さんを連れて行ってくれるなら、ここも抜け出せるだろう。
 一安心し、私はゆっくりと立ち上がる。
 右手も負傷しているし、はやく出て診てもらわないといけない。
「……っ。踏まれただけなのに……。どれだけの怪人に踏まれたらこんなに痛むのよ……」
 やはり、抜け出すのはかなり辛いかもしれない。
「……仕方がない。無謀だけど私と姫城さんの夕食を頼んで部屋に持って行くか……」
 私は方向転換して、奥へと進むことにした。