複雑・ファジー小説

Re: 貴方と恋すると決めました〜未熟な僕達の恋愛論〜 ( No.51 )
日時: 2013/04/01 16:51
名前: 朔良 (ID: 2IhC5/Vi)

 一之瀬茜 視点

 私が月宮さんを突き放したのに、彼は私の左手を握る。
 そして、強制的に来た道を戻りだした。
 彼が私をかばいながら前を歩いてくれているおかげで右手は大丈夫だった。
 月宮さんは『俺のお節介でいい』とか言っていたけれど、これはお節介なんかじゃない。彼の優しさだろう。
 そのままエレベーターに乗り込む。
 中でも沈黙は続いた。
 ずっと俯いていた私だけど、一瞬だけ彼を見上げた。驚くことに、彼は随分と心配そうな顔でいた。
 ……甘えても、良いのかな……?
 私はそう感じた。
 私は、掴まれた左手に思い切り力を入れる。……やっぱり意地を張ってるけど、精一杯の私の甘え。
 ここからは、一人で出来る。きっと。
 
 扉が開く。
 その瞬間、私は彼の手を振り払う。
「……随分と善人のようですね。私にはそんなもの必要ないので……」
 これで良いんだ。迷惑は、かけたくないから。
 外へと出ようとした時、二人の学生に出会った。
 一人は髪が腰まであり、幼げな顔をした女の子だった。もう一人は男性で黒髪で、なぜか少し怖い感じがした。
「あ、えと・・・どうしたの?なんかあった?」
 彼女に問われたが私は無視して歩く。
 二人はエレベーターに乗り込んで行った。……いや、女の子を無理やり連れて行ったって感じがするが……。
 とにかく、今はそんなことどうでもいい。
 急ぎ足で彼から離れる。……つもりだった。
 右手の痛みが止まらない。疲れているわけでもないのに、息切れがする。
 無理やり、私は足を動かした。
 その時、生徒手帳が落ちた。しゃがむことも辛かったので、そのままにすることにした。
 心の中で彼にお礼と謝罪を述べた。


 みなみさん
 紀君で慣れてますかw
 なんかもう茜が晶君に恋しちゃってる感じですね……。
 いや、紀君への感情も恋なのか定かではないって感じですがww

 結縁さん
 生存確認はした方が良いと思いますね……。
 何人ほどまだ書き込んでない方がいらっしゃるのかな?

 戻木さん
 絡めなくてすみません……!
 ツンデレw茜ですが仲良くしてくださいませ。