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複雑・ファジー小説
- Re: 死神様ト幽霊指南役【オリキャラ募集】 ( No.8 )
- 日時: 2013/03/31 16:41
- 名前: 篠宮 大和 (ID: Bqa3uAQX)
序章『幽霊指南役』
第二話【幽霊少年、会う】
あたしは、外の空気を吸いたくて病院の中庭にでていた。
中庭には、春の訪れを感じさせるような花々が咲き誇っていた。
小さい子供たちが遊んでいるのを横目に、庭のすみのベンチに座る。
さわさわ揺れている木々の葉を見ながら、ぼーとする。
すると、身に覚えがある感覚がはしる。
すごく久しぶりに。
そっと、その感覚を頼りに探して見た。
それはすぐに見つかった。
遊んでいる子供達のそばに立っている……
『……っあ!』
子供の幽霊を。
ん?てか、『あっ!』ってなに。
というか、目があいましたよ。
そんな事を考えていると、幽霊少年(仮)がこちらに走り寄ってきた。
服装からして、病室で入院していた子供だろう。
そしてなんらかの形で死んでしまった、という事だろう。
『お姉さん、1人?』
「うん」
『あのねー、みんな僕のこと無視するのー』
「……それは」
『ね、どうしてー?お姉さんは、僕のこと無視しないでしょー?』
「……」
なんとなく、いたたまれなくてあたしはベンチから立ち上がった。
幽霊少年があたしを見上げて、不思議そうにしている。
しょうがない。彼には、分かってもらおう。
「あたしの病室で、遊ぼっか」
死んだことを認識できない幽霊は、なんとなくまずい気がする。
いままでにそういう幽霊にあったことはあるけれど、相手は子供。
しかっり言わないと、この世界に縛り付けられて、いつか…………
ん?いつか……なに?
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