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「なぁ星野」
「？何？」
「これ欲しい？」

彼が僕の前に掲げたのは、戦隊ヒーローのグッズでした。


【友情グッズ】


何時もなら欲しいと言うところでしょう。しかし如何せん、ここは学校です。持ってくる斎藤君もどうかと思いますが、受けとる僕もどうでしょう？先生に見つかりでもしたら大目玉……というか取り上げでしょうね。
何とも言えない表情……というか無表情ですが、悩んでいると、彼は不機嫌そうになりました。

「んだよ」
「いや…その…」

そういえば彼はそれをどこで手に入れたのでしょう。無性に気になりますね。

「それ、一体どうしたんですか？」
「あ？これ？」

すると急に満足気になった彼。一体どんな化学反応が起こったんでしょうね。

「これなぁ、ゲームセンターで小一時間使って頑張ってとっ…」

すると何かに気付いたかのようにハッとしました。

「バッ…お前のためじゃねぇぞ!?た、ただな！弟のために取ったら要らないって言うから…！」

さて、僕の記憶が可笑しいのでしょうか？


(君は一人っ子の筈ですよね？)