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学年順位400人中200位。学年平均51.9、彼女は52点。そんな平均的すぎる彼女の恋愛事情はどうなんだろうか。


【平均的恋愛事情】


「人生相談はやってないよ」

一体どこからそんな話が漏れ出したのだろう。その名の通り『情報屋』として俺は情報を売り、その代わりに金を受け取っているが、一体そこからどう転がったのか、俺に人生相談をする輩が増えた。目の前にいる彼女もその一人であり、その顔を赤くしながら俺の回答を待っている。

「あのさぁ、その顔を見るからに君、恋の相談に来てるでしょ？」

訊ねれば、彼女は躊躇う様子もなく深く頷いた。生徒会室の一角、彼女と二人でいるのは何と言うか、気まずい。

「君なら特に目立った悪い所もないし、普通に告白すればいいと思うけどなぁ」
「そ、そうかな……？」

まぁ相手にも寄るけど、大抵の人なら嫌がることはないだろうに。

「ありがとうございました。ちょっと、自信ついたかも」
「どういたしまして」

頬杖をついて彼女を見送れば、彼女はまた普通に部屋から出る。俺はあまり平均的ではないし、自分がそんなに普通じゃないことも分かってる。そして彼女には普通の人が似合うんだろう。



(その普通の人が、羨ましいよ)