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複雑・ファジー小説
- Re: Dark Blood ( No.4 )
- 日時: 2013/07/08 14:08
- 名前: 骸霍 銀蛇 ◆VQKJgiezS6 (ID: kAWEuRKf)
憎い…ドラゴンが憎い…いつも両親の復讐のことばかり考えて生きてきた…
しかし、どこにいるのか分からない、10年前ドラゴンの溜まり場でもある「ドラゴンの村」があったのだが
人間共によって壊滅、そこにいたドラゴン共は世界に消えた
『ドラゴンはもう滅んだ』という噂も聞く
大半のバカな人間共はそう思っているだろうが、俺は思わない
ドラゴンの平均寿命は400歳、人間に比べ知力、体力、腕力、脚力、自然治癒……すべてを上回る
「彼らは神の使いだ」とほざく人間も一部いた
こんなゲス野郎共を神というのも間違っているがな
俺は部屋の角に置いてある刀を手に取る
シュラ
鞘から少しだけ刃を出す。
刃こぼれは見えず怪しげな光がでている
父のもう一つの形見だ
パチン
刃をしまい、腰の後ろ側に差す
そして、刀を隠すように真っ黒マントを羽織る
ガチャ
家を出ると、たくさんの人が城に向かっている
少しその流れを眺めてから、逆の方向に歩きだす
人とすれ違うたびに、皆俺を睨んでくる
…うざい奴らだ。数年前に俺はこの街にやって来たが、それが気に入らないらしい。
ま、こんな奴らから好かれるなら拒絶された方がいい。
フゥ と一つため息をつくと、早歩きで門に向かう
「オイ、どこに向かうつもりだ」
門番に問われたが、無視して通り過ぎる
それ以上は何も聞いてこなかった
後ろからワァーーと大きな声が聞こえた
久しぶりに外に出た
さて、どこに行こうか。まずは情報収集からだ
と、なると…一番近い村、「フリップ村」がいいな、今居るところから北西8kmくらい。今日中には必ず着く
向きを変え、再び歩き始めた
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