複雑・ファジー小説

Re: はきだめと方舟 [短篇集] ( No.11 )
日時: 2015/11/21 18:53
名前: 柚子 ◆Q0umhKZMOQ (ID: NtGSvE4l)


 少し、素敵なお話をしようか。

 笑顔でキミが言う。

 今日やっと、千歳の喜びと儚さを感じた。今までは、一歳、二歳と上がる毎の喜びなぞ、感じなかった。周りの物は、朽ち、新たなものが芽生える。周りの人間は、朽ち、新たな生を生み出す。
 私だけ、今日までの千尋が、酷く苦痛で、仕方が無かった。

 キミは悲しそうに言う。

 だけれどね、君たちが、君が居てくれて、それだけで十分だった。

 遠くを見て、キミは言う。

 有り難う。
 私を見つけ、話しかけ、微笑ませてくれて。

 嬉しそうにキミが、言った。

 またいつか。もう一度、千歳を過ぎたときに、また私と会ってくれるかい? 私は誰かと話すことが、とても楽しく、心が踊るのさ。

 ボクはキミに、頷いた。





 ◆千尋の中で



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 千尋の中迎えた千歳。
 朽ちるときは、いつ。

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参照1000突破、有り難う御座います。
感謝です。
としかいえない自分が、恥ずかしいですが、これからも、どうぞ宜しくお願いします。