複雑・ファジー小説
- Re: ファンタジア・トップシークレット(オリキャラ募集!】 ( No.13 )
- 日時: 2013/06/16 19:49
- 名前: 123 (ID: CBSnqzpH)
プロローグ
———西暦4000年。
その時代は、人間と人間と異なる種族の者たちが共存し、協力し合って生きる世界と化していた。
だが、人間ではないものは、人間をよく思っていない者もいる。
そのものが暴れだしたら人間は止められない。
だから作られた。
世界と、弱きものを守る国家警察、「ファンタジア・トップシークレット」を——————————……。
※ ※ ※
「……私も寿命ももう少しかもしれません…。」
「な…にを言うのですか!菊間様!!」
トップシークレットの白く清らかな病室。
そこにはかなげな美しい女性、影縫菊間は憂うようにベットに寄りかかっていた。
はかないが、強い微笑みを浮かべていた。
「貴方様はこの世界の柱です!!」
ガシッと菊間の手を握るのは、筋肉隆々とした男性、ブランゼル。
その目は悲しそうだった。
そんなブランゼルの頭を菊間は優しくなでた。
「落ち着いて…。とはいってももうちょっと私は生きます…。あなたは優しい人ね。」
「…ッ!菊間、けどあなた、精密検査、よくなるどころか進行は悪化してるって…。」
悲しそうに、悔しそうに、白のメッシュが入った黒髪ロングの少女、月空実華は口元を手で押さえた。
「そんな顔しないの。実華。しぶとく私も生きてますよ。」
「大丈夫…なの?」
ふいに、絞り出すように声を出したのは、白銀の神に翡翠色の瞳を持つ女性、ルーシェ・エルレイン。
「…吐血するのはいつものことじゃない?ルーシェ。」
「そういうことじゃありませんよ・・・。」
皮肉下にルーシェは微笑む。
「ほらほら…。来てくれたのは、ありがたいけど、そろそろ仕事に戻って…。職員も困ってるわ…。」
「また、来るわ…。」
「気が向いたらですけど。」
「ええ。助かるわ。」
実華とルーシェがそう言うと、病室の扉がバタンとしまった。
残ったのは、菊間とブランゼルのみ。
「……?どうしたの?ブランゼル。あなたも行きなさい?」
「……菊間様…。もし、体が入れ替われるのなら、入れ替わりたい…!」
「……ブランゼル…。」
菊間はハッとしたように彼の手を握った。
「…けれど、その代わり、貴方を命に代えても守ります。…必ず。」
ブランゼルは、厳しい目でそう言った。
「……ありがとう。けど、そこまで重荷にしないでね…。」
彼女は悲しそうに、憂うように、目を閉じた—————————……。