複雑・ファジー小説
- Re: ファンタジア・トップシークレット(オリキャラ募集!】 ( No.23 )
- 日時: 2013/06/17 19:59
- 名前: 123 (ID: CBSnqzpH)
1話「今の世界」
「やあッ!はあッ!!」
キン!キン!と、武術の鍛錬特有の金属の音が重なり合う。
ここは、国家警察「トップシークレット」の鍛錬場。
ここで、警察たちは己を鍛えている。
「甘いな。」
「ひゃあッ!」
鍛錬をしている男女の1組。
銀髪に赤目の筋肉質の美青年、キサラギが金髪緑目の巨乳美人、メアリ・R・ルーフェイに足かけをして転ばせた。
「今日も俺の勝ちだな。いつもお前は詰めが甘い。」
「ちがいますよ!キサラギ、今回は純粋な剣術の鍛錬だって言ったじゃないですか!」
めげずに起き上がったメアリはぷんぷん頬を膨らませながら上目使い気味にキサラギをにらみつける。
「フン。そんな言葉のまやかしに騙されるから教えてやったんだ。仕事では詰めを甘くするなと。」
「ひどいです!」
言葉を漏らすメアリにキサラギは興味ないというように適当に手を振った。
「……また喧嘩か?犬も食わないぞ。」
「ライト!」
呆れたように、漆黒の服装と翼の片翼の少年、ライト・バナレスは刀を肩に担ぎながら言った。
どうやら彼は今から鍛錬をするらしい。
「聞いてくださいライト!キサラギはいつものように嫌味の様に足かけを使って私を転ばせるんです!」
「お前の修行が足りないだけだ。」
「……なんで堂々と言うんですかキサラギさん…。」
如月の王様発言にメアリはますます憤り、ライトはため息をついた。
「…でも、なんやかんやで仲いいですよね。二人とも。」
「「……。」」
ライトの言葉に2人は顔を見合わせた。
そして、最高のジョークだとでもいうように、あっはっは!と笑いをこぼした。
「仲がいいわけではない。こいつは俺の忠実なシモベにするためだ。変なことを言う。」
「そうですよライト!菊間様の命じゃなかったらこんな俺様最悪最低野郎とはつるんでませんよ!」
お互い、その言葉を聞くと、メアリとキサラギの目線からバチバチと火花が散った。
「あ、そう……。」
もはや何も言うまい。
これから起こるだろうめんどくさいケンカに備えて、ライトは100歩下がった。
だが、だれにも聞こえない声でライトは空につぶやいた。
「……堕天使はつらいもんだな…。」
「おーい!メアリ、キサラギ!」
ダダダダ…。
と、慌ただしそうに走る音が鍛錬場に響く。
そして、入ってきたのは、会計課である褐色の肌に金縁の眼鏡の青年、モズだった。
「なんだ、モズ!」
「そうしたんですか?」
「相変わらずの王様に巨乳ちゃんだなあ。……菊間様から命令。…仕事だ。」
その瞬間、2人の目つきが変わった。