複雑・ファジー小説
- Re: クロスフレイム!!【オリキャラ募集】 ( No.21 )
- 日時: 2013/06/25 13:22
- 名前: リア (ID: CBSnqzpH)
あれから、3人は花怜と睦月を筆頭に池袋内を蒼空を案内していった。
知らない世界。
いろんな人々。
これだけで蒼空の心は満たされていった。
* * *
「ここのアイスおいしい!」
「……確かにうまいな。」
「はい。ここ、私の行きつけのアイス屋さんなんです。」
場所は池袋公園内のアイスクリーム屋。
まわりすぎて足が棒になってしまった3人は、休憩しようということになった。
睦月はバニラ味、蒼空はストロベリー、花怜はチョコ味。
蒼空に褒められた花怜は顔を朱に染めた。
「で、どうするんだ?蒼空。俺らは案内しきってしまったつもりだが……。」
「は、はい。どこか行きたいところとか…。」
「え、えーと…。」
顎に人差し指をさしながら蒼空は上の空に。
睦月と花怜は顔を見合わせた。
「そ、そういえば蒼空さんたちは何歳ですか?どこに住んでいるんですか?」
「私はこれから神流高校に入学するから15歳!住む場所はアパートなんだ。」
「俺もだ。親が外国出張だからほとんど一人暮らし同然だがな。」
「そうなんですか…。私も神流高校に入学なんですよ。家はアパートです。……両親が小さいころ事故で死んじゃって……。」
しーん、と花怜の最後の言葉で空気が沈んだ。
「あ、ごめんなさい!暗くしちゃって…!」
「気にするな。神流高校ということはお前も1年か。……こいつはドジだから面倒見てやってくれ。」
「ちょっと睦月君!私、ちゃんとしてるよ!?」
「そうかな。」
恥ずかしそうに睦月をにらみつける蒼空に花怜はクスクスと笑った。
「……はい。私こそよろしくお願いしますね。」
「花怜君。」
「え!?」
ブロロロ……。と、優雅で静かな車————リムジンが3人の近くで止まった。
公園では似合わない車が。
ぽかんとする蒼空に車の窓が静かに開いた。
「ちょうどここを通りかかったら君がいてね。寄ってみたんだよ。これから私も帰るんだが、君も乗って行かないかい?」
「え、えーと、花怜ちゃん。この人は…?」
車を運転していたのは、外国の貴族と表現していいだろう、金髪碧眼が特徴な男が乗っていた。
「お友達かな?すまないね!自己紹介をしよう!私は桜蘭麗次!!世界一のお金持ちで世界一の社長なのだ!はっはっはっは!!」
と、車の窓に足をかけながら、麗次は高笑いをした。
……周囲の目を気にせずに。
「自称だろ。」
「自称ではないのだよ、睦月君。私の会社は世界一だよ。……その子は?」
睦月とはすでに顔なじみなのだろう。
睦月に微笑んだ後、麗次は蒼空を見た。
「桜蘭さん。この子はさっきお友達になってくれた浅間蒼空ちゃんです。明日から同級生なんですよ。」
「はっはっは!それはよかったではないか!人生楽しそうだね!」
そして、花怜は麗次の車の後ろに乗り込んだ。
「……すみません、蒼空ちゃん、睦月さん。私用事があるのでここで失礼させてもらいますね。また明日会いましょう。」
「あ、うん!また明日ね!」
「……また明日な。」
「それでは諸君、また会おう!!」
ブロロロ…。と、2人を乗せたリムジンは再び走り出した。
* * *