複雑・ファジー小説

Re: さぁ 正義はどっち ?【第2回オリキャラ募集】 ( No.110 )
日時: 2013/08/05 19:47
名前: メルマーク ◆kav22sxTtA (ID: TM72TTmK)

015 カメルリング王国ルート


フランチェスカ王女、彼女はこのカメルリング王国の次女にして王位継承権第二位の可憐な少女だ。本名をフランチェスカ・ギミナー・カメルリングといい、長女が死産したため、実質上二人兄妹である。
齢15の彼女は2年前から修道院に入り、そこでひっそりと魔術の修行をしていた。
その修道院へと、ユニートに導かれてルーク達はやってきた。
真っ白の、のどかな不思議な修道院で、廃墟のように静かだった。

「俺も行くよもちろん」そう言ってジョレスはノイアーを抱えてルーク達についてきた。下心見え見えだがユニートは反対するどころか、むしろそうしてくれるとありがたいと、動向を許可したのだ。
真っ白のシンプルだが高貴な雰囲気の修道院の内部は、中央に庭園のある、全体的に丸く曲線を描く遺跡のようなところだった。
その庭園は手入れされている雰囲気ではないのだが、野原のように自然にあふれていた。
その庭園にも、白いメンヒル状の小さな建物があり、ひどく美しい景色だった。メンヒルというのは、早く言えばイギリスにあるストーンヘンジのようなもので、白い柱が円形に空間を開けて立っているのだ。
「あの庭園の中央にある、白いメンヒルに用があるんですよ」
ユニートはメンヒルを指差すと、さっそく庭園に足を踏み入れていく。
ラグが転びそうになって、ミルフィーユに手を引いてもらっている間中、ジョレスはフランチェスカ王女の姿を探していたが、どうやらいなかったようで肩を落としていた。
メンヒルの中心まで来ると、白い大理石で出来た円形のタイルの中央に、階段があるのが見えた。また白く、結構地下に続いているようだ。
皆がメンヒルの中央に集まると、ユニートは黒い本を撫でながら説明する。
「この下に運がよければフランチェスカ様がいる。粗相はするなよ絶対に。驚かすのも厳禁」
ユニートはやたらに真面目な顔をして人差し指を立てて忠告する。とくにジョレスを重点的に。
「フランチェスカ様は魔術の習得最中だが、攻撃魔法の才能が強いんだ。無意識に攻撃されかねないから、けして驚かせたりするなよ・・・」
皆が頷いたのを確認してから、ユニートを先頭にその階段を下りていく。
階段を降りた先は、不思議な光景が広がっていた。小さく明かりなど何も無い部屋なのだが、地面がぼうっと青白く光っているため、部屋の中が見渡せる。
水晶のような物がやたらと壁から生えており、それが地面の淡い光を反射しているため余計に明るい。
なぜ光っているのだろうか、ルークは興味心身で目を輝かせながら辺りを見回す。
水晶と光る床、青白いこの部屋は礼拝堂のようだ。奥に台座が見えるけれど、一体何のために使うかわからない。
・・・いや、台座じゃない。あれは長椅子のようなもので、そこが最も青白く輝いている。
そこにフランチェスカ王女が座っていた。