複雑・ファジー小説
- Re: さぁ 正義はどっち ? 参照2500ありがとう御座います! ( No.312 )
- 日時: 2013/09/18 21:26
- 名前: メルマーク ◆kav22sxTtA (ID: 7fbL/SBO)
034 ミカイロウィッチ帝国ルート
「何だったんだ奴らは・・・?」
肘掛け椅子に無遠慮に腰掛けたゼルフが腕を組んで言うと、さぁ?と残りの仲間はそろって首を傾げる。
イヴとクウヤが出て行ってしまい、床には殺人現場のような赤いケーキがつぶれている。誰も片付けないところを見ると、ここの掃除担当も宮殿内同様メイドか何かがやっているのだろう。
「昔の仲間かなんかが王国の味方についてたんじゃない?」ツヴァイが白衣のポケットを探りながら心ここにあらずといったようにつぶやく。
なかなか探し物が見当たらないようで、ポケットの中身をがさがさとかき回している。
「傭兵だったらそんなこと日常茶飯事だがな・・・」二年前まで一緒だった仲間のことを思い出し、ゼルフはむっと口を結ぶ。裏切られたという感じはしないが、仲間が敵になるのは少し抵抗があった。
「だが、仲間だろうと敵に回れば同じことだ・・・」
ため息をつきながらそうつぶやくと、ゼルフは立ち上がった。
「あら、帰るの?」
アーリィが絨毯に寝転がりながらたずねると、ゼルフは頷き、扉に手をかけた。彼らと組むことは初めてではないが、やはり心から気を許せる相手ではない。
長い間リンと会っていないので、会いに行こうと歩き出した。
「あー、やっとあった。針って見つかりにくいんだよね」
幻術兄妹に次いでゼルフまで出て行った後、ツヴァイが人差し指と親指で小さな針をポケットからつまみ出した。
「何で針なんて・・・?」
傷口を布で押さえつけていたエディが首を傾げると、にやりと微笑まれて悪い予感しかしない。
「コレはあれだよね、もう縫うしかないよね。ボクは医学系だと液体系兼湿布薬しか作れないからねぇ、こういう外科的な治療が必要な大怪我はね、もう縫うしかないんだよ」
観念しなさいオーラを身にまとい、針をチラつかせるマッドサイエンティストはなにやら目を輝かせているように見える。
おそらくまだオペという行為をした事がないので、楽しみでしょうがないのだろう。
このままでは実験動物にされる、と本能で感じ取ったエディが脱兎の如く逃げようと立ち上がったとき—
急に扉が開き、そこからひょっこりと誰かが部屋を覗きこんだ。黒い髪と、黒い瞳が特徴的なポニーテールの少女。
どこか風貌が誰かに似ている彼女は、部屋を覗きまわし、首を傾げてつぶやく。
「兄はここに居ると聞いたのにいない」
ミレアさんも寂しがりやだけど、ゼルフさんも昔を思い出してちょっと寂しがってたりするのかな?
最後に”彼女”に出てもらいましたよ!
だんだんと総てのオリキャラを物語の軌道にあわせて置けるようになりました。
進んでいくとイベント解禁で、ゲームみたいにオリキャラたちがどんどん出てきますよ!
改めて思うけど、ほんとこの小説ゲームみたいだなぁ