複雑・ファジー小説
- 裏ストーリー ( No.73 )
- 日時: 2013/11/17 18:41
- 名前: ゆかむらさき (ID: siKnm0iV)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
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※ここからは、本編を一旦中断させて、(ホッと一息?)たか☆たか★パニック〜ひと塾の経験〜“裏ストーリー”をはさみます。
“裏ストーリー”は、わたしが小説を書くのが飽きないために気分転換で書いたストーリーです。本編の内容が重なる場面がありますが、裏ストーリーは本編とは関係ありません。
たか☆たか★パニック〜ひと塾の経験〜の中で最もくせ者な登場キャラクター“松浦鷹史くん”が主人公のストーリーです。こちらも楽しんで頂けると嬉しいです(※ただし、自己満足なえろい妄想ストーリーです。気をつけてください)
えろい……という理由で、第1章、もしくは第2章(検討中……)で終了させて頂きます。ご了解願います。
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「はーい、みなさん突然だが今からテストを行う! 文句は言わない!」
————本当に突然だが、俺は今、塾にいる。
“真剣ゼミナール”。週2回、俺が通うこの塾は自宅からかなり離れた距離にあるのだが、何故自宅の近所にある塾に通わず、わざわざここまで送迎バスに乗って通っている理由はというと……。
べっ、別に勉強を学校外でしている姿を同じ学校の奴等に見られたら困るから、ってワケでは決してない。そう、“この塾が好きだから”、だ。……ソレだ。
まぁ、学校で習う授業よりもレベルの高い講習で結構有名らしいし、先生の教え方も丁寧で————
「おいおい、マジか蒲池」
隣の席で健が唇をとんがらせて文句を言っている。
抜き打ちだから無理もない。
「はい! 文句はいっさい受け付けません! 君達の苦手な問題を先生は“心を込めて”作ってきました」
フッ。心を込めて、か。よく言うよ……。
いつもテストをする時は前の席の人に答案用紙を重ねて後ろに回していくのだが、1人1人の問題がそれぞれ違う内容なのだからだろう、今日に限って蒲池は1人づつ机を回り、1枚づつ答案用紙を渡している。
どうも答案用紙を置いて回っている蒲池の顔が、いやに嬉しそうに感じる。相当難しい問題でも作ってきたのだろうか。
フン。どんな問題がかかってこようとも、俺は楽勝だけどな。
特に今夜は異様に光ってやがる。
観音様のオーラの様に頭を光らせ、やっと蒲池が俺の机の前に来た。
出した手を振って奴の挑戦状……いや、答案用紙を受け取る。
ホラホラ早くよこせって! 満点取ってやろーじゃねーの!
俺は蒲池の手から答案用紙をサッと奪い取った。
「な、なんだよコレ。うっわー! しかも俺の苦手な数学じゃねーかよ……」
隣の席で健が机の上にシャープペンを転がしてぼやいている。
「頑張れよ」
余裕綽々の俺は転がっているシャープペンを拾い、健に渡した。
『あんたはいいよな。こんなモン屁でもクソでもないだろ』
そう書かれた顔で膨れっ面で鉛筆を受け取った健。
おう、そうだ。俺にはこの世に怖いものなんてねぇのさ!
「はい! 制限時間は30分! ……はじめ!!」
15分でクリアしてやる。
俺は自分の答案用紙に目を落とした。
「 !! (なッ!! なんだァ、この問題ッ!!)」
答案用紙を見た瞬間、俺の全身が凍りついた。
俺は生まれて初めてテストでビビった。
そのテストの問題……いや、まず、その教科は————
————2年生Aクラス・松浦鷹史(苦手科目・武藤なみこ)