「こんにちは……。お、結構集まってるんだね」 そう言って入ってきたのは、色白黒髪美少年、黄瀬静霞(きのせ しずか)である。「新しい依頼があります」 美穂が言う。「聞こう」 外山と桜が思い出したように美穂に向き直り、 黄瀬も足を組んで椅子に腰かけた。 実はまだ全員メンバーが揃ったわけではないが、それは仕方がないとしよう。「銀行です」 美穂はさっき電話中に走り書きしたメモ帳を取り出しながら、そう言って話し出した。