複雑・ファジー小説

Re: 十字星座の戦士※2話始 ( No.25 )
日時: 2014/01/18 17:03
名前: Ⅷ ◆O.bUH3mC.E (ID: fZ73J0jw)

「そうだったんですか!」

レイは納得がいった、といった感じで手をうつ。そこで、フラムが思い出したかのように、レイに問いかける。

「そういえば、レイちゃんが使っている剣の名前はたしか……」

「はい?ああ……たしか、タキオン、でしたっけ?」

「そう!それが、タキオン家に伝わる、北の英雄、ライト・タキオンが使っていた神器だ」

そういうと、フラムはまたページをめくる。俺は、俺たちのご先祖様がそんな有名な戦いで名を馳せた英雄だったことに若干驚きが隠せないが、少し不思議に思ったことがあり、フラムに訪ねてみる。

「そういえば、なんで俺たちは、ライト・タキオンっていう存在をしっていて、過去の大戦で名を馳せた英雄だって知っているのに、それが神魔戦争の英雄だったことをしらないんだ?」

フラムが俺の問いに、ふむ、と考え込む。
過去の大戦で名を馳せた英雄、と伝えるよりも、神魔戦争で活躍した英雄と伝えたほうが、ややこしくないと思うし、なによりも、俺たちは神器がどんなルーツで伝わってきた理由もなにもかもをしらなかった。だから、少しだけ不思議だったのだ。

「神が作り出した人間……っていう言い方も少し気になるしな」

「いわれてみればそうだな……神が作り出した人間……なんで、神が力を与えた人間って言い方をしなかったんだろうな?」

フラムはそこで頭の上にはてなマークをつくってしまい、話が進行しそうになかったので、とりあえずこの話は流すことにする。

「ま、いつかわかるだろ。それで?北の英雄が俺たちのご先祖様だったとして、ほかは?」

「おっと、そうだったな……んで、東の氷の英雄が……フロスト・ブランド、弓使いの英雄だ」

「弓使いか……だとすると、子孫は銃使いの戦闘職業でもやってるのかな?」

「ま、だいたいそんな感じだろう。んで、南が、闇の英雄ダーク・レイス、二刀流使いの英雄だな」

「二刀流……本来の剣の型から大きく外れた剣術……きになる」

シエルが二刀流というぶぶんに興味を示す。たしかに……二刀流は、本来の剣の型、戦闘術から大きく外れる、我流の型で、それを極めているものは極希しかいなく、二本もてば二倍強い、という考えで使おうと試している奴らもいたけど、結局それを極めることはできないでいた。だから、正直俺も興味あるが……俺のつかってる武器の重量だと、片手でたしかにもてるが、利き腕じゃない左腕でもて、といわれたら少し無理があるから、俺にはちょっと無理そうだな。

「んで、最後が炎の英雄、フレイム・ボルケーノ、両手剣使いらしいな」

みんな聞いているだけでは物足りなくなったのか、フラムの元により、一緒に本を覗き込む。そこには、英雄のイメージイラストと思わしきものがかかかれていて、今いったフレイム・ボルケーノという英雄は、自身の背丈よりも巨大な剣を、片手で振りかぶっているという、凄まじい姿が写されていて、ダーク・レイスという英雄は、たしかに、二本の剣をもっていて、フロスト・ブランドという英雄は、弓を構え、ライト・タキオンは……

「これ……やっぱり、私のもってる剣と同じです」

と、レイがつぶやくのが聞こえた。そう、そこには、レイが持つ、両手大剣、タキオンと呼ばれている剣とほぼ同じものが、示されていた。

「やっぱレイちゃんはタキオンの剣の継承者だったか……そういえば、なんでリヒトが、そのなんていうんだ?タキオンっていうの?をつかってないんだ?」

その、至極当然くるであろう質問に、俺はただたんたんと返す

「ただ俺が選ばれなかっただけだよ、剣に」

という。それに、シエルとフラムが少しびっくりしたように俺の方を見て

「剣が……人を選ぶ?」

とシエルが

「そうか……じゃーここに記されている継承……って言葉は、剣が選んだタキオン家の人間にのみ……ってことになるのか」

と、フラムがいう。まあ、そういうことなんだろう。間違ってはいない。

「……おっと、話がそれちまったな。こっからが、この話の重大な部分なんだ……」

といって、フラムがまたページをめくる。1ページ、2ページとめくったあとに、フラムは、かなり青ざめた顔をするのがわかる。その理由はよく、わからないが、俺は、そのフラムが覗き込んだページを見て、戦慄する。
ただただ愕然となり、そこに記された記事を見る。フラムも、どこか青ざめた顔で、しかし、合点が言ったかのような声で、こういうのだ。

「御伽噺や、教官たちからの話……そこには、改竄された部分がいくつか有り……ここに記されてる内容は……魔族の王の封印を行ったのは四英雄ではない……という内容だ」

「それだと、私たちの知ってる物語は、かなり別のものになる」

シエルがそういって、信じられない、といった顔をする。レイも同じような思いだったのか、こくこくとうなずく。ふと、俺はその本をどこがだしているのかが気になって、本の表紙を覗き込む。これが有名な人がだした本であったりとかしたなら、信憑性はたしかにあるかもしれないが、名も知らないやつがだした本なら、ただの冗談として捉えられると思って、見る。そこにかかれていた名前は……

「……バウゼン・クラトス……これは……」