複雑・ファジー小説

Re: 夢みる少女は、黒の階段の上を歩く。【2段目、のぼったよ。】 ( No.3 )
日時: 2014/05/17 15:18
名前: 羽瑠 ◆pppAtQkMuY (ID: E8T1E3Rb)

アプストロフさま、申し訳ありません。
少し、順番を変えさせていただきます。
絶賛執筆中ですので、もうすこしお待ちください…orz


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__べたん。べたん。べたん。
  どす黒い血の海を、私の足音だけが無情に、響く。
  頭から。ぽたぽたと、生きている血が流れ出して。 
  口へ流れ込む。鉄臭い匂いが、口を充満して。
  どうしようもなく。気持ち悪くなる。
  左手は、爆風で吹っ飛ばされた。脚も動かない。
  ぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽた。
  全ての痛みに身を委ねれるもの為らば。これ以上の倖せなど無い。
  ぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽたぽた。
  でも、流れ込んできた血は。生きている味がした。____





Stair_4 限りなくゼロに近い、無限大。[*閲覧注意]





20**年8月6日。AM08:15。
始まりの音なんて、鳴らなかった。
時計は全てデジタルに変わり、針の音さえもしない。
**年まえは、初まりの音なんて、したんだろうか。
……いや。悲劇の始まりはいつだって。突然なのだ。
唐突に私達を襲って。いとも簡単に壊し、て、しまう、


どかん。
凄まじい爆発音が、地響きのように、地球を共鳴させた。
ゆらゆらゆらゆらゆら。ぐらぐらぐらぐらぐらぐら。
全てが、炎に包まれる。そして、破壊させる。
一瞬のうちに、光が消える。瞬間的に幻でも見たかのような、心地に成る。
光が消えた跡には、全てが。魔法のように消えてしまった。
べしゃり。びたん。べしゃり。音に反応して、脚元を見る。
……血?一面は、血の海と化していた。
嗚呼。薔薇のような。赤なのに、黒い。死の色。
あれは、死体?原型を留めていない。骨さえも、解らない。
消えてしまったのだ。皆が、みな。この黒い海の底に。
死んでしまったなんて生易しい言葉では、無い。もっと。残酷で。耳を引き千切ってしまいたく鳴るような、
あああああ。気持ち悪い。きもちわるい。キモチワルイ……!
胃の中のものを、全て吐き出す。それぐらいの行為がやっとだ。
嗚呼。腸が煮えくり返るというのは、こういう事を言うのだ。
実際に、吐き出してみて。やっと。気付く。
嗚呼、人間なんぞ所詮。賢い脳を持っただけのロボットなのだ。
こんな風になるよりは、生きている自分の方がましだ、と想う。
左側が、ずきずき痛む。でも、泣かない。
感情は、もうとうの昔に麻痺していた。
感情に、身をゆだねている場合じゃないのだ。
私は、這い蹲ってでも。生きていかなけば、いけない。
血の海の中へと、薔薇のように散ってしまった。
大切な、死んでしまった方々の命を引き継いで。
苦しくても。悔しくても。悲しくても。寂しくても。
ずっと。ずっと。ずっと。ずっと。ずっと。
生きて。生きた声を伝えて。この苦しかった想いを、
何度も何度も何度も。話し続けて。







同じ過ちを、もう二度と。繰り返さないように。
罪の無い人たちを、決して殺めてはいけない事を。
伝えなければいけない、使命が在るのだから。



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__ねえ。それって物凄く、こわーいお話だね。


黄金色に輝く、蒼い瞳をした男の子が、瞳をぐりぐりしながら、呟く。


「今はね、何にも解らなくても。いいんだよ?
 おおきくなったら、きっとちゃんと理解できる日がくるから。」



うん。そうか。男の子は、よく解らないとへらへら笑った。
おばあちゃん、いろいろ不自由そうだけど。今は、とっても優しい表情(かお)をしてる。
そう、言われておばあさんも男の子とおんなじように、笑った。


__________支配欲は、時に人間のココロまで、汚して。ぐちゃぐちゃにして。
          全てが、正しいのでは、無い。決めるのは。いつだって。自分自身。

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いつの時代も、人を殺めてはいけないと思うのです。
世界戦争は100年に一度は起こる、と言われています。
戦争を経験した人が、亡くなってしまうからだそうです。
いつになっても色褪せてはいけない記憶があるんじゃないかな、と想い描きました。
凄く怖いけど、一度も行った事の無い広島ドームは生きている間に。絶対行こうと、想ってます。