複雑・ファジー小説

Re: 夢みる少女は、黒の階段の上を歩く。【16段、のぼったよ。】 ( No.54 )
日時: 2014/03/24 22:08
名前: 羽瑠 ◆oEryf/uxzI (ID: Aj4Ev7bA)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode

__永遠(とわ)の約束を交わした。
  あれは、もう。遠いとおい昔の事。
  私も、憶えて居なければ。
  きっと。彼も。憶えて居ないだろう。
  でも。だから、永遠の約束は。
  永遠のままに。色褪せる事無く。
  残っているんだろう。きっと。きっと。__



Stair_17 華緋の舞い散る、空の下で。



遠い遠い、昔の話。
忘れてしまった。全て、すべて。
憶えて居るのは、その日の花火がやけにぎらぎらして居た。
どかん。どかん。どかん。
毎年、いろんな人と来ていた。
正直なところ、花火自体は田舎のそんな派手では、無い。
本当に、ありきたりな感じの。そんな華緋。羽菜日。花陽。
暗がりの中、盛大に繰り広げられる夏祭り。
あまり得意な部類では、無い。
なのに、何で毎年来てるかなんて事は。聞かないで欲しい。
仲の良い友達に対する、社交辞令みたいなもんだ。
祭りに行くと、テンションが上がる。
不思議な空間に、巻き込まれたみたいな。
例えてみると、不思議の国のありすちゃんみたいな。
うん。そんな感じ。いまいち、しっくり来ないけど。
昼間とかには、味わえないみたいな。
そんな、面白い感覚。祭りならではだと想う。
なんだかんだ、そういう事が好きなのかもしれない。
仲良い友達同士だったら、楽しいし。
きゃあきゃあ言いながら。屋台を廻って。
最期には、綺麗な華陽を鑑賞して。
うん。そんな感じが。特別な感じが。
わくわくする。どきどきする。
笑い飛ばしたくなったり。楽しくなったり。
面白くなったり。騒ぎたくなったり。
不思議だな。こんなに、祭りって素敵なもんなんだね。



*どかん。どかん。どかん……!*



__今日も、当たり前のように。
  素敵な華美が、全ての人を魅了する。__


綺麗だな。素敵だな。
言葉では、言い表せない程の。感動に浸る。
言葉を。失う。それぐらいに、美しい。
優美で。淡麗で。美しくて。艶やかで。
こんなに、美しい存在に熟れたら良いのにね。
でも、そんな事は。きっと。ずっと。ずっと。
遠い。とおい。先の事なのだろう。
歳を喰っても、成れるものじゃないよね。
華が或る人なんて。私なんか。きっと。そんな部類では無い。
それでも。為りたいと想う。この花尾のように。
いろんな人々のこころの中に。
きらきらと。瞬くような。残像を。映像を。言葉を。
ぎらぎらと。いつまでも。輝いて。
きらきらと。いつまでも。高見を目指して。



泣きだしたい程の感動を。君の元へ。
駆け出したい程の衝動を、あなたの先へ。
逃げ出したい程の情動を。打ちのめして。
叫びだしたい程の感情を。こころの中へ。いつまでも。秘め続けて。




羽菜美は、今日も。きみの明日を照らし続ける。

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アサガオの花言葉:愛情。平静。愛情の絆。結束。
         みじかい愛。儚い恋。