複雑・ファジー小説
- Re: 夢みる少女は、黒の階段の上を歩く。【21段、のぼったよ。】 ( No.61 )
- 日時: 2014/03/31 08:24
- 名前: 羽瑠 ◆hjAE94JkIU (ID: Aj4Ev7bA)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode
__気が付いた時には、目の前は朱く染まって居た。
紅(くれない)のような。紅葉が赤く紅く朱く。染まったみたいな。
こんな状況でも、冷静な自分は。
溜まらなく、狂って居る。という認識をする。
でも、認識できる能力が或るって事は。
まだ、狂っては居ないって事になるのかな。
あはは。笑いが込み上げてきて。
涙が、頬を伝って、いつも以上に冷たくて。
まあ、罪はしっかり償わなくては、ね……?__
Stair_23 紅に染まる、純白。[*閲覧注意]
からんからんからん。
初まりの、ベルが心を揺らす。
産まれて初めての。夢の世界。
結婚。ウエディングドレスに、包まれている。
今。この瞬間も。いまいち実感が湧かない。
隣に居るのは、今日で旦那さん。
不思議だな。とても、不思議。
逃したくないなあ、と想う。
この人と一緒に、幸せな人生を歩んでいけたらなあ、と想う。
苦労の積み重ねで。愛情が、決して崩れてしまわないように。
努力の積み重ねで。一緒に、壊れてしまう前に。
支え合って。助け合って。悦び合って。ぶつかり合って。
そんな当たり前の、理想形を。今。この瞬間ぐらい。
描いたって、良いんじゃないかな……?
そうやって、想う。今。この瞬間ぐらい、自由で居たいから。
ぱちぱちぱちぱちぱちぱち。
友人や、家族の拍手が私たちを包み込んで。
涙が、出そうになる。ありがとう。ありがとう。
あかいバージンロードを歩いて。
嗚呼。倖せ者だ。私は、しあわせだ。
誓いの言葉を交わして。永遠に愛し続ける約束をして。
いつも通りの、誓いのキスを交わして。
嗚呼。ずっと。ずっと。ずっと。ずっと。
この瞬間が、続けば良いと想った。
それぐらい、幸せだった。だいすきだ。
とてつもなく、大好きだ。みんな。みんな。
チャペルを後にする。
ブーケトスをする。
__ふわり。ふらり。ふわり。
シクラメンの赤が、空を舞う。
幸せのたすきを。手に入れた、の、は、__
あれ、あ、れ、って確か。
「おい、何で。亜好沙(あずさ)が此処に、居る……?」
旦那が、明らかに動揺を隠せない。
何て言ったって、亜好沙さんは旦那が大好きだった。
元彼女。なぜ、此処に居る……?
嗚呼。もしかして。もしかして。
私のなかで、全てがぐしゃりと壊れる音がする。
「どういうことなの?蓮(れん)が呼んだの……?
ねえ、まだ亜好沙さんと縁切って無かったの……?」
蓮を控え室へと、引きずり込む。
どうして。どうして。どうして。
私の頭の中は、パニックを起こしていた。
何もかもが、信じられない。
さっき、誓いの言葉を交わした蓮さえも。
信じられない。てか、結婚式に元カノ呼ぶ神経おかしくない……?
「美月(みづき)。あいつが、勝手に来ただけなん、だ、」
気が付けば、近くに在る陶器を抱えていた。
がしゃん。ばしゃん。ぴしゃん。びしゃん。
ぱしゃん。びしゃん。かしゃん。どしゃん。
緋の結晶が、飛び散る。跳び散る。飛び散る。
真っ白だった感情が、紅く朱く赤く。染まる。
純白のドレスは、綺麗に。染まっちゃった。ね、
ああ。ああああああ。ああああああ。
嗚呼。やっちゃった。やっちゃった。
自分。最悪。死ねば良いと、想う。
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シクラメンの花言葉:内気。はにかみ。遠慮がち。
疑いを持つ。嫉妬。清純。
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ぐおおおおおおおおおおおお。
こ、こえええええええええ(号泣)
まあ、女の子って怖いよねって(号泣)
そんな話です。こんなにグロくなる予定では←
すんません。耐えられなくなるので。
次は、明るく行きます!はいなー