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複雑・ファジー小説
- Re: 夢みる少女は、黒の階段の上を歩く。【22段、のぼったよ。】 ( No.62 )
- 日時: 2014/04/01 08:03
- 名前: 羽瑠 ◆hjAE94JkIU (ID: Aj4Ev7bA)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode
__ふらふらと。迷い込んだのは。
あまりに、美しすぎる。夢の世界で。
くるくると。空のうえを舞う。
さらさらと。砂浜のうえを泳ぐ。
きみは。君は。きみは……?
ゆめの世界を、泳ぐ。とびうおさん。__
Stair_24 春の陽だまりの下で。
夢のなかを、ひとりで歩き廻った。
くるくる。ぐるぐる。くるくる。
雪のなかを。ひとりで舞い落ちる。
きらきら。ひらひら。きらきら。
闇のなかを。ひとりで泳ぎ回って。
ぐるぐる。びしゃびしゃ。ぴしゃぴしゃ。
光のなかを。ひとりで奔り廻って。
ばたばた。かさかさ。ばたばた。
嗚呼。やってしまった。
忘れてしまった。すべて。全て。すべて。
そうやって、毎日のように泣いて。
どうしてなんだ。どうしてなんだ。どうしてなんだ……!
泣いてる間に、あっという間に時間が追い越して。
いとも容易く、夜が明ける。
全てが、過去の事へと変換され。
あたしのこころの中は、からっぽ。空っぽ。からっぽ。
からから。からっぽの音が鳴り響く。
かしゃかしゃ。割れたガラスの痛みが、
今日も。頭のなかを支配して。
嗚呼。苦しいなあ。悔しいなあ。
でも。でも。でも。でも。でも。
こんなにも、苦しい世界が。大好きなんだ。
溜まらなく。大好きなんだ。だから。だから。
この世界は、あたしにとって。
あまりに、小さすぎるから。
だから。だから。だから。
臆病すぎる、自分の心を蹴り破って。
苦しいなんて、弱音ばっか吐いてる自分に。
さようなら。さようなら……?
ばいばい。ばいばい。またあした。また、あした。
希望の光を。自らの手で、掴み取るんだ。
今。この瞬間に。夢の果てのさきで。
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