複雑・ファジー小説

Re: Это убивает【7/19嵜過去編更新】 ( No.124 )
日時: 2014/07/23 20:17
名前: サニ。 ◆6owQRz8NsM (ID: kwjWR4CH)
参照: http://planetmeteos.com/index.html




翌日


嵜はいつも通り学校へ登校した。
しかし、鞄の中はいつも通りじゃなかった。
何があるのかというのは、見てからの楽しみ、ということで。
昇降口にいくと、やはり例のグループが嵜を見ながらニヤニヤしている。
嵜はそんな奴らをチラ見し、鞄からあるものを取り出した。

昔よくあそんだ人もいるであろう『マジックハンド』だ。

それを使い、嵜は下駄箱をあけた。
するとナイフが飛び出してきた。
どうやら、中に細工をし、開けたと同時に手に傷を追わせる作戦だったらしい。
嵜はナイフを取り外し、靴を履き替え、グループのリーダー格に、そのナイフを渡した。

「返す」

の一言を添えて。
返したあと、アイツはそのまま教室へと向かった。
例のグループの連中は、暫く呆然としていたが、すぐに正気を取り戻し、舌打ちしながら次の作戦へと移った。


教室は早い時間だからか、人一人としていなかった。
嵜は入口に手を伸ばすが、ピタリと止まる。
上をふと見ると、ナイフが付属している黒板消しトラップが施されてあった。
なんとも危険なトラップだ。死んだらどうするつもりだろうか。
そんなことは関係ないのだろう。
嵜はそれを注意深く取り、中へと入った。
席に座り、机の中を見ると、敗れた何かが入っていた。
それを繋ぎ合わせると、『ブス』『学校来んな』『キモイ』などといった罵詈雑言が赤いペンで殴り書きされてあったらしい。
それにも動じず、その紙をまたバラし、ゴミ箱へと捨てた。
幸い頭の上からゴミ箱をひっくり返されるというのはなかったようだが、これまでの行動を見ると、本気で人を殺しにかかっているのだろうか。
小学生のやる事とは思えない。
その後は特に何も起こらず、放課後を迎えたという。

しかし、問題はその後起こった。



放課後、帰ろうとしたところ、例の連中に運悪く捕まったという。
そして根拠のない恨み言や、暴言を吐きまくられたらしい。
いつらはさ嵜を誰もいなかったサクラニワ公園へと引き連れ、暴力を振るい始めた。
そんときの嵜は、廻間にいろいろ特訓してもらったとはいえ、なかなか反撃できなかった。
途中まで耐えていると、突然リーダー格がナイフを取り出し、嵜に向けて振り回し始めた。
なんとか交わしてはいたのだが、周りの連中が妨害し始めた。
その妨害のせいで、嵜は一撃をかわせなかった。


そして嵜の胸に、そのナイフが突き刺さった。