複雑・ファジー小説
- Re: Это убивает(オリキャラ募集) ( No.14 )
- 日時: 2014/02/26 19:38
- 名前: サニ。 ◆6owQRz8NsM (ID: CymMgkXO)
- 参照: http://subtlestyle.net/en-1/index.html
fivestory—A newcomer member's hard struggle—
「初めまして!1年矢車御言です!よろしくおねがいします!」
広報部部室内に、元気な声が響きわたる。
矢車御言——————。
そう、彼こそが、広報部にやってきたただ一人の新入部員である。
「よろしくね、矢車くん!私はこの広報部部長、一ノ宮鬨!わからないことがあったら、どんどん聞いてね。」
「はいっ!」
こころなしか、一ノ宮に緊張の色が見える。
やはり、2回目の後輩といえども、こういう時は慣れないものだ。
しかも、部長になって初めての後輩。
一ノ宮の心の中はきっと、嬉しさや不安がいっぱいなのだろう。
そんな彼女の背を押すように、凪の声が脳内再生される。
『まあ、ほどほどにがんばれよ、一ノ宮部長。』
———————大丈夫。今の私には、信頼できる部員たちがたくさんいる。凪、見てて。私、きっとやりとげるから。
一ノ宮は顔をくっと上げ、きりっとした顔つきになった。
「よし、じゃあウチの部の方針と目標を説明するわね」
「はい!お願いします!」
一ノ宮は、部員にホワイトボードとペンを持ってこさせた。
「私達広報部は、主に学校周辺の出来事、それから学校のイベントなんかを特集して、学校に掲示するの。ビッグイベントのときとかは、速報を作って配ったりするわね。」
「あの、速報って………」
おずおずと矢車が手を上げる。
「速報っていうのは、簡単に読んで字のごとく、ね。こういうチラシを作ってその日のうちに配布するのね」
一ノ宮は過去の速報であろう紙を矢車にみせる。
「で、話を進めるわよ。方針は『いつでもどこでもわかりやすく、かつ伝わるように情報を届ける』よ。」
ピッとペンをたてる。
「そして、今の目標は………………」
ダラララララララと他の部員がドラムをならす。
ゴクリとする矢車。
息を大きく吸い、一ノ宮は言った。
「ズバリ!『殺人鬼を殺す殺人鬼を探せ!』よ!!」
キラキラと輝く一ノ宮。
それに対し、呆気にとられる矢車。
ハッとわれに帰り、一ノ宮に質問する。
「殺人鬼を殺す殺人鬼って例の?」
「そう!その通り!!」
ビシッと矢車を指す。
「私たちの本来の目的はそこ!なのよ!!これを取り上げたらいちだいムーブがきたのよ!!『正義の殺人鬼登場』ってね!!」
パフパフーと音がする。
「だから、私達はその正体を追うために、日々裏で活動してるわ。表向きは広報だけどね」
「そ、そうなんですかー…………」
しばらく間が空き
「かっこいいですね!」
と、目をキラキラさせながら言った。
「でしょ!?んじゃあ早速協力してくれるかしら!」
「はいっ!不肖矢車御言、部長たちに協力させていただきます!」
かくして
広報部新入部員、矢車御言の奮闘が幕を開けたのだった。