複雑・ファジー小説

Re: Это убивает【2/28更新済】 ( No.22 )
日時: 2014/05/02 18:12
名前: サニ。 ◆6owQRz8NsM (ID: EqqRo75U)
参照: http://subtlestyle.net/en-1/index.html

sevenstory—A murderous fiend's idea—


夜。
丑みつ時を回った頃。
月明かりに照らされた二つの影。
刀と二丁銃。
言わずもがな、【殺人鬼を殺す殺人鬼】の凪と嵜である。

その場所に、一つの影が加わる。
白い紙で素顔を隠し、白い法衣で身を包む。
そして両腕には重々しく繋がれた鎖。
華奢な体つき。
そう、情報屋の廻間である。

「お二人ともー。今夜は月が綺麗だねー」
「そうだな。月見には持って来いの輝きだな」
「それより、目標は?」

先程まで緩やかだった空気が、嵜の一言でピンと張り詰める。
その空気を壊すように、廻間が話す。

「…………………ターゲットは知らせた通り。今回の殺人鬼は、各地で殺しまくってる「殺人鬼らしい殺人鬼」みたいだ。よくそいつが狙うのは女子大生。何故かはわからないけど、狙いやすいんだろうね。高校生を狙うにしても、護衛みたいなものを持ってるし、中学生や小学生は寝る時間だ。そうなると、大学生がうってつけの目標ってなるわけ。男子だとそこそこ身体能力はあるから、まず外れるね。となると、狙うは女子ってことだ。んで、大抵殺害方法は、絞殺か刺殺。切り裂きジャックみたいな殺し方をするってよ。刺殺の場合はね。絞殺は、後ろから殺られるか連れ去って殺るかみたいらしいよ。今までにもうかれこれそいつの手によって10人単位で殺られてるから、全国指名手配してるみたいだよ。……………今回のは大物みたいだよ?どうやらね。」

廻間の説明が終わると、凪は思案し始めた。
嵜はその凪の様子を伺う。
そして凪は口を開いた。

「………………………頭狙うぞ」

「どういうことかな、それ?」
廻間が問う。
「頭狙えば、考えること出来なくなるだろ。最終的には脳天潰すぞ。そりゃもう何なのか分からなくなるくらいにな」
「CEROEみたいな殺り方ってことかね」
嵜がゲームに例えて言う。
「ま、そういうことだ。放送禁止になるぐらいに殺る」
「了解。ミキサーね」
そう言うと、二人は黒い風を作り、駆け出していった。



「ミキサーって…………………それってアイアンメイデンの強化版?うわあ今までに一番グロい殺し方…………………」


そんな二人を見て、廻間はげっそりと言った。