複雑・ファジー小説
- Re: Это убивает【3/2更新済】 ( No.23 )
- 日時: 2014/05/02 18:15
- 名前: サニ。 ◆6owQRz8NsM (ID: EqqRo75U)
- 参照: http://subtlestyle.net/en-1/index.html
【SUBSTORY】
—An informer's dress—
「……………………」
ひたすらにゲームに集中する嵜。
「……………………」
それに対し、ひたすらに読書をする凪。
空気はピンと張り詰めていた。
嵜がオンライン対戦に入ったからである。
細かく動くレバー。
パチッパチッと音がやまないボタン。
ゴリゴリ削るライフゲージ。
そして、嵜の無表情。
しかし、その瞳は明らかに「廃人(ホンモノ)」の目であった。
レバーが「ガガガガッ」と音がしだした時。
ついに相手のライフが無くなり、嵜が栄光を手にした。
「…………………弱いなぁ」
ボソリと呟く。
ゲームに飽きたのか、電源を消しテレビも消す。
ソファにごろりと寝そべった時、凪が口を開いた。
「…………………廻間の服ってコスプレだったりしてな。」
その言葉に嵜が問う。
「なんで?」
「いや、アイツの服がな、どうみてもコイツに似ていてな……………」
凪はそう言って、読んでいた本のキャライラストの一人を、嵜に見せた。
そのイラストは、鎖で拘束され、至る所に南京錠で留められてあった。
一部だが、確かに似ている。
「………………偶然じゃないかな」
嵜はそう言うが、
「いや、アイツこの本読んでたぞ…………あの服になる前。」
と、言って返した。
廻間は前、某統制機構諜報部大尉キャラの格好を真似ていた。
本人曰く、「名前が同じだから」という事らしい。
どうやら廻間は、気分で(コスプレ)服を決めるらしいのだ。
どこで手に入れたか分からない鎖で手を拘束したりして、楽しんでいる。
まあ本人は愉しそうだったが。
「あー…………そっか。それなー。」
「だからさ、アイツの服………………ぶっちゃけストーリーに意味ないよな。」
「だねー。」
凪のメタに嵜が納得した。
——————路地裏——————
「っくしゅ!」
そんな廻間は、二人に服について引かれていると知らずに、くしゃみをした。
End