複雑・ファジー小説
- Re: Это убивает【3/6 MAINSTORY更新済】 ( No.31 )
- 日時: 2014/05/02 18:16
- 名前: サニ。 ◆6owQRz8NsM (ID: EqqRo75U)
- 参照: http://subtlestyle.net/en-1/index.html
ninestory—It is to rest in rare cases—
連続殺人鬼を殺した夜が明け翌日。
その日は理不尽にも学校であった。
廻間の家に泊まっていった二人は、ぐったりと居間で寝転んだ。
その様子を見た廻間は
「二人共、今日学校でショ。」
と、諭した。
「疲れたのはわかるけど…………行かなきゃ単位危ないよ?」
ため息を漏らしながらそう付け足すのだが、嵜は愚か凪さえ動こうとしない。
普段もっぱらちゃんと登校している凪が、今日はどうしたのか。
「嵜は体のこともあるから仕方ないけどサ。凪がこんなふうになるなんて………」
廻間が凪を見やる。
凪はすこしだけ呻き声をもらし、こう言った。
「そういって連続で働かせたのはどこのどいつだ。」
その一言にギクリとなる廻間。
そう、凪の言う通り、二人はのい一週間四日も連続で殺している。
当然働くのは夜中なので、睡眠時間も削られる。
まともに寝る時間など、たったの三時間である。
それでは休みたくもなる。
二日続けてというのは今までにもあったが、四日連続というのはこれが初めてであった。
凪がうだる理由も頷ける。
「それにな、頭痛がひどいんだよ。寝る時間まともにねぇし」
「薬飲めば……………」
「その頼りになる薬がねぇからこんなザマになってんだろうが」
「………………スイマセン」
縮こまった廻間が小さくつぶやく。
「あーあーこれじゃ例のブツ取りに行けねぇじゃねえか………」
その一言に廻間が反応する。
「例のって?」
凪が頭を押さえながら起き上がり、話始めた。
「嵜のゲーム友達の村雲が、嵜にどうやら掘り出し物を見っけたから渡したいっつってんだよ。だが嵜は極度の低血圧だし、村雲は引きこもり生活。だからわざわざ俺が嵜の代わりに取りに行かななんねーんだよ。」
そう話す凪の顔は、頭痛がひどいにも関わらず、無表情であった。
「はぁ、なるほどねー…………」
そう頷き、廻間は嵜をちらりと見る。
嵜はソファに身を投げ出し、手を放り出している。
そしてそのままの体勢で爆睡中。
無理に起こせば、嵜の昇竜拳が待っていることだろう。
「すびゃー……………」
ふと、そんな寝息が別の場所から聞こえてきた。
とっさにそちらを見ると、凪が床で無防備に寝ていた。
恐らく凪の寝息であろう。
「やれやれ…………」
廻間はそういって、立ち上がり書斎に戻る。
いつもの主亡き部屋は、無言で廻間を迎え入れた。
「本でも読むか」
そう言って適当な本を見つけ、いかにも企業の社長が座りそうな椅子に座り、本を開く。
そして、ふとこんなことをポツリとつぶやいたのだった。
「———————————双子はやっぱり双子だなぁ」