複雑・ファジー小説
- Re: Это убивает【3/13 SUBSTORY更新済】 ( No.36 )
- 日時: 2014/03/14 21:43
- 名前: サニ。 ◆6owQRz8NsM (ID: tRamSAT8)
- 参照: http://subtlestyle.net/en-1/index.html
続き
(凪×一ノ宮、村雲×嵜要素アリ)
—The white day is after school—
翌日。
ホワイトデー当日の学校。
珍しく嵜は一ノ宮と一緒に登校していた。
たわいもない話をしながら、坂道を登っていた。
ふと、嵜が思い出した様にこう話始めた。
「今日、そういやホワイトデーだね」
その一言に、一ノ宮はぴくりと反応する。
そして、頭の中が凪でいっぱいになる。
それでいて、顔も真っ赤に染まる。
実に分かり易い反応だ。
「……………凪からお返し来ないかなーとか、思ってるでしょ」
「ッ!?そ、そんなことないわよ!うん」
「図星。一ノ宮分かり易いから」
「ヴ……………」
さらに真っ赤にする一ノ宮をみて、嵜はさらに付け足した。
「ねえ、ホワイトデーに送るお菓子にも意味があるって知ってた?」
ハッとわれに返り、嵜の言葉を復唱した。
「ホワイトデーに送るお菓子の意味?」
そういうと、嵜は説明した。
「ホワイトデーに送るお菓子の意味
マカロン;特別な人じゃ!
キャンディ;好きなんだよオオオオ
クッキー;心の友よ!!
マシュマロ;テメーなんて大ッきれーだケッ
だいたいこんな感じになる。あ、因みに意訳だから」
説明し終えると、一ノ宮は生真面目にメモをとり、ふんふんと頷いた。
書き終えると、やたらニコニコしながらメモをしまった。
それを察したのか、嵜が言う。
「狙いはマカロンかキャンディでしょ」
「(ギクウッ)」
「図星。ホントに分かり易い」
そんなやりとりを続けながら、学校についた。
【教室】
「おはよっす凪ー!」
クラスメイトの男子に声をかけられる凪。
「おはよう。今日は上機嫌だな」
そういうと、男子はドヤ顔でこう言ってきた。
「まあ、マカロン渡したからな!したら顔真っ赤にしてポカポカ叩いてきたんだぜ!可愛いのなんの!!」
「…………………」
それを冷めた目でみつめる凪。
なんとも痛々しい視線であった。
それに気付いたのか、男子は話題を変える。
「(ゴホン)そういや、凪はホワイトデーどうしたんたま?」
その言葉で動作が止まる。
しばらく思案した後、こう答えた。
「一ノ宮さくさく、嵜あつトロ。」
なんとも暗号めいた言葉だった。
男子も当然意味がわからなかったようで、ぽかんとしていた。
「ようするに、ソレってことだ」
凪はそう言って、移動教室の準備をし、教室を出た。
嵜と一ノ宮が教室へはいったのは、それからおよそ10分後のことである。
【放課後】
6時間目最後の予鈴が鳴る。
すべての授業が終わり、いよいよ放課後。
ホワイトデーということもあって、帰りのSHRが終わっても、教室には人がたくさんいた。
その中で、凪はさっさと居なくなった一ノ宮の元へと向かった。
【広報部部室】
一ノ宮はため息をついた。
凪からお返しが来なかった……………
そんなことを呟きため息をついた。
休憩時間の時はおろか、昼休みにも音沙汰無し。
一日を無駄に過ごせたように思えて仕方ないのだろう。
彼女は窓際に肘掛、夕日を眺める。
と、その時ノックがした。
一ノ宮は立ち上がり、扉へと向かった。
そして扉を開けると目の前にいたのは———————
袋を持った凪であった。
思わぬ来客者に、飛び上がる。
一ノ宮は驚きすぎて、腰がついに抜けた。
そんな一ノ宮をまじまじと見る凪。
そして、スッと手を差し伸べた。
まるで、「ほら立てるか」と言っているかのように。
その対応に一ノ宮はぽんっと音を立てて顔を真っ赤にした。
おそるおそる手を握り、立ち上がる一ノ宮。
凪に触れた手のひらを見て、絶対に洗わないと誓ってそれを保てたのはたったの一時間である。
まあそれはおいといて。
「大丈夫か、一ノ宮」
心配層に聞く凪。
「た、だ、だ、大丈夫よ凪」
「そうか。それなら良かった」
その一言でまたハートを打ち抜かれた一ノ宮。
ああやっぱり凪は紅顔だ。(文系がわかる問題)
凪はそんな一ノ宮に、手のひらを出せと命令した。
一ノ宮は何もしらず手を差し出す。
するとそこには、
おいしそうな、クッキーつめあわせが。
「それしか作れなかった。」
「いや充分すごいわ!」
男子とは思えないような出来栄えにまた驚く一ノ宮。
そんなクッキー詰め合わせを見つめながら
「ありがと、凪」
と、満面の笑みを浮かべて言った。
【一方村雲の家】
嵜は、ふと二人用ゲームがしたくなり、村雲の家に居た。
まあいつものことなのだが。
「………………マカロン、か」
嵜は凪からもらったお返しをみてそう言った。
マカロン・特別な人。
凪がマカロン渡すなんて、意味深だな、と思う。
そんな嵜を見て、村雲は
「ホワイトデー、それ誰から?」
と質問した。
「凪」
そういうと、不思議そうな顔をした。
「マカロンって確か…………」
「特別な人」
「だよなあ」
そこで会話は途切れる。
沈黙が続き、とうとう耐えきれなくなったのか、村雲がいきなり立ち上がって、部屋を出た。
その様子に、嵜は疑問符を浮かべた。
三分(間まってやる←)たったあと村雲が何かを持って帰ってきた。
「何それ」
嵜が聞く。
村雲はにかっと笑い、ソレを嵜に渡した。
「ホワイトデー。やるよ」
嵜は驚きの風を見せ、それをまじまじと見る。
中に入ってるのは……………キャンディだった。
綺麗な透明のキャンディ。
それは嵜の好物の一つでもあった。
嵜はキャンディと村雲を互いに見返している。
そして、ふっと息を漏らし
「有難う」
と更に村雲の近くにすりよった。
村雲は多少気恥ずかしくなりながらも、笑顔を浮かべた。
—————————As there are each implications, the white day also has each white day.
おわり