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secondstory—A murderous fiend's rest—


「………………」
ぽかぽかと暖かい日が入る部屋。
そこでひとりの少女が寝息を立てていた。
因みに、時刻は８：２７である。
だというのに、寝息を立てている。
「………………すびゃー」
誰であろうか。
そう、『殺人鬼を殺す殺人鬼』の1人、嵜である。


なぜ彼女は学校へ行かないのか？
それは、学校側も認めてしまうぐらいの、極度の低血圧なのである。
病院の血圧検査では、『よく生きてられるな』と思わせるぐらいの低血圧、と言えば少しは伝わるだろうか。
まあ、ひどい低血圧になった理由もあるにはあるのだが。
なので、学校に許可を取り、こんな生活を送っていた。


彼女の起床時刻は、大体９時。
居間に降り、まずトーストに目玉焼きをのっけて食べる。
いわゆる『ラピュタパン』が彼女の毎朝の主食。
テレビをつけ、くだらない内容のニュースを聞き流しながら食べる。
テレビつけてる意味があるのかというと、実はあったりする。
彼女はなにかしらの音がないと、すぐに体が震え、恐怖を覚える。
『無音恐怖症』という言葉が似合うくらい、無音が苦手らしい。
なので、テレビでも流さないと、彼女は朝食を食べることができない。


さて、朝食が終わると、次は学校から送られてきたテキストを進める。
普段学校に行けない代わりに、テキストを使って勉学に励む。
彼女の得意分野は主に古典、世界史。
特に古典に至っては漢文が好きな分野らしい。
三国志もその類である。



ある程度テキストを進めたら、ゲームに走る。
ゲームは彼女の体の一部と言っても過言ではない。
なんせ、グロゲからエロゲまでなんでもこなすヘビーゲーマーだからだ。
以前格ゲー世界大会でも優勝を果たしたこともある。
それぐらい、彼女にとってゲームはなくてはならない存在だ。



ここで話が変わるが、凪とはどんな関係にあたるのか？
これは彼らの秘密であり、この物語の要にもなる。
今は教えられないが、一つだけ言うと、『恋人でも幼なじみでもない』。
これで解ってしまうだろうか。
内心ヒヤヒヤである。



ただ言えるのは、『お互い好意は持っていない』ということだ。