複雑・ファジー小説
- Re: シークレットガーデン 〜小さな箱庭〜復帰! ( No.128 )
- 日時: 2017/09/01 10:06
- 名前: 姫凛 (ID: KACJfN4D)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=19170
-スキップ物語-(シルの隠した過去編)
見事 狂気に狂ったドルファ四天王が一人
ユウを打ち負かしたルシアとヒスイはコロシアム出口に用意されている 優勝景品受け渡し所にやってきた。
受けた渡し所の中央には、四角い猛獣用の檻の中でグッタリと倒れている、シルの姿があった。シルの腕には手錠がかけられていた。
作業員から鍵を受け取り、檻の扉を開けてシルに駆け寄る。
衰弱しきったシルの体は冷たくて軽い。
弱々しい声でシルはルシアに「ありがとう」と感謝の意を伝える。
ルシアが優しくシルを抱きかかえ、良かった…シルさんが無事で とひと安心していると
『あらあら〜まぁまぁ〜、ずいぶんとなかつつましいことですことぉ〜』
頭の中に直接 あのちょっとウザ臭がする妖艶的な女性の声が聞こえてきたのだ。
そう。シレーナのプリンセシナに入ったさい色々お世話になって
何故か必要以上に懐かれたあのパピコだ。
何故パピコの声がルシアの頭の中に直接聞こえてくるのか尋ねてみたのだが返ってきた答えは…
『それは、私とご主人様の愛の力がなせる技でございます!!』
だった。
まぁそれは質の悪い冗談として。 本当はパピコがくれたブレスレットのせいらしい。
二転三転と話があらぬ方向へゆくパピコの話は割愛するとして本題へゆこうか。
パピコの話ではシルもまたデスピル病に感染してしまったらしい。
また発病していなかったのが幸いした。発病していなければまだ少しばかりの猶予が残されているからだ。
お人好しで正義感が強いルシアはすぐにでもシルのプリンセシナへと向かうことを決めた。
「モォ〜ウ」牛の鳴き声だ。
入ってすぐに聞こえて来たのは牛の鳴き声。 動物の鳴き声。
温かい日差しや青々と生い茂る草木の香りだ。
どうやらシルのプリンセシナ内部は牧場が舞台のようだった。
プリンセシナは十人十色。
百人いれば百通りのプリンセシナが存在するのだ。
第一階層では小さいシルを発見。
話しかけてみたが少し警戒された。仲良くなるために家のお手伝いを手伝ってあげることにした。
少し小さいシルともうけとけられたような気がする。
シルの母が娘を呼ぶ声がする。
「——」
?
多少の違和感を感じた。
第二階層では魔がい物に襲われている農家のご夫婦を救出。
小さいシルの事を訊いてみるが二人は知らないと言う。
牧場の娘だと言うと
「——」
まただ。またあの違和感だ。
夫婦の話では、小さいシルは少し前に行方不明になってしまったそうだ。
今は森緑の騎士団が探しているそうだが、見つからないらしい……。
第一階層と第二階層の間で起きた出来事を見るには、シルとの深い絆が必要らしい。
今の絆度では到底無理らしいのだ。
現状ではここまでが手一杯だ。仕方なくルシアはプリンセシナを出る事となった…。
シルが隠した過去の闇とは—?
コロシアムで司会者が告げた「パクホー伯爵暗殺事件」とは—?
(この物語の続きはスピンオフ作品でお楽しみくださいませ♪ URL貼ってあります)