複雑・ファジー小説

Re: 竜装機甲ドラグーン ( No.138 )
日時: 2014/04/30 17:56
名前: Frill ◆2t0t7TXjQI (ID: uLZUHjzo)

 Act.14 すべての始まりにして終わりなるもの



 幾星霜の天爛と煌めく星々。


 『それ』は宇宙の深淵を漂っていた。


 星を巡り、星の核に憑りつき資源を貪る。


 星が息絶えると、また新たな星を目指す。


 『それ』はそう云うモノであった。


 故に宇宙に住まうものたちからは忌み嫌われた。


 敵視され、執拗に攻撃を受けた。


 『それ』は傷を負い、果てない辺境の銀河へと逃れた。


 傷を癒すため、目ぼしい星を見繕う。


 その中で一際輝く蒼い惑星があった。


 今までに見た事もない程の蒼さを持つ美しい星だった。


 一目で気に入り、『それ』はその蒼い惑星に降り立った。


 その余波で数多の原始生物が滅び、長い氷河の時代が訪れたが『それ』にとっては些細な事だ。


 だが、誤算があった。


 それは既にこの星には、別の『意志』が宿っていたのだ。


 今の傷ついた『それ』には、抗う術は無く、逆に取り込まれてしまった。


 仕方がないので、傷を癒す間に自分の因子を世界にばら撒くことにした。


 後に自分を解き放つであろう者たちに組み込まれるように・・・。






 『それ』は繰り返す。






 悠久の時代より受け継がれる蒼き星に生まれし者たち。







 
 『ヒト』と『竜』の戦いの歴史・・・。