複雑・ファジー小説

Re: 竜装機甲ドラグーン ( No.147 )
日時: 2014/05/04 14:45
名前: Frill ◆2t0t7TXjQI (ID: zc76bp3U)


 復元した頭を振るい、首を伸ばし襲い来る邪龍。

 フェンとルウミンは互いのドラグーンの手を握った。






 三つの禍々しい蛇頭をしならせ三方向から牙を剥き飛び掛かる。

 逃げ場を押さえられたマリア。






 背後から迫る黒い閃光。

 機体を破滅の波動に晒されるエリーゼル。





 皆、身構える。


 覚悟した。

 









 その時、















 「飛龍・天翔烈破!!!!!」
















 蒼い閃光が駆け抜けた。

















 なみ並ぶ邪龍の首を、次々と打ち砕き、貫く。




 黒光を切り裂き頭蓋を縦に割り断つ。


 


 瞬く間に八つもの首を叩き落とした破軍の竜騎士。



 

 蒼幻の煌めきを放ち、勇然と飛翔するドラグーン。





 ワイバーン。




 


 「「セツナさん!!!」」

 「セツナっち!!!」

 「ミス・セツナ!!!」







 「みんな無事? 怪我はしてない?」


 両極剣を油断なく構えるワイバーンD.R。


 
 破壊されたそれぞれ邪龍の首の断面がボコボコと泡立ち、機肉の触手が弾け出すと、それが竜頭を形取り、元の状態に復元される。

 
 復元と共にけたたましい咆哮を放ち、ワイバーンに反撃する。





 「飛龍・無刃蒼舞!!!!」





 長大な両極剣が蒼の剣閃を描き、虚空を刻むように振るわれる。

 瞬間、邪龍の複頭と胴体群を無数の蒼刃が縦横無尽に走り抜け、木端微塵にバラバラと斬壊せしめた。


 

 根元まで粉微塵に細断された邪龍。

 中心の核と思われる場所が露わになった。
 





 「はぁぁあああぁぁあああああっっっ!!!!」







 文字通り切り拓いた活路。


 ワイバーンが超速で斬り込む。














 「待ッテイタゾ・・・セツナ・・・」












 中心から不気味な声が響いた。