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　それは、圧倒的な力の奔流————。


　

　蒼空を裂きながら、廻る螺旋の聖痕。
　

　生命、非生命。


　無機物、有機物。


　あらゆる意思を束ね、それを輪巡させる命の無限螺旋を生み出す。


　裁きの火か。


　断罪の焔か。

　
　祝福の福音か。


　終末の調べか。


　痛々しい星の痕に降り注ぐ————。


　流星は燃え尽き事無く、まるで"何も無かった"様に蒼空を雲一つ無い蒼天へと包んでいた。





　
　地球を背に後ろに反らし弓なりになる飛龍。


　背に纏われる二対の比翼が飛翔音を響かせる。


　蒼いフレアーを背に爆縮が繰り返され、加速する。

　
　それが合図だったかのように内部に貯めたエネルギーを解放しながら。


　音にすらならない衝撃音は、確かに大気に伝播し、地上の人々の耳に届いた。



　それはまるで龍の歌の様に聞こえた。