複雑・ファジー小説

Re: 竜装機甲ドラグーン ( No.85 )
日時: 2014/04/14 17:40
名前: Frill ◆2t0t7TXjQI (ID: jk5mSNBu)

 巨大かつ長躯なる胴体を気味悪く震わせ、うねるワーム型原竜種。

 対する三機のドラグーンを自身の敵と認識しているのか、咆哮とも呻きともつかない不気味な鳴き声を上げ、響かせる。
 
 するとその周りの地表から小型のワーム型竜種が無数に顔を出し、現れた。

 地表を埋め尽くすミミズ状の竜種がドラグーンに迫り来る。



 「うわっ!?なんか、いっぱい増えたよ!!ニョロっとヌメッとして気持ち悪い〜!!!」

 マリアが驚き叫び、襲い来るミミズの化け物どもをヒュドラのアームガトリングで蜂の巣にし、パイルバンカーを打ち込み粉砕する。

 
 「ヒィイイイイイッッッ!!!ニュルニュルがっ!!!!ニュルニュルがっ!!!!殲滅っ!!!殲滅ですわっ!!!!!」

 エリーゼルが顔を引き攣らせ、ペンドラゴンで飛び回りながらファンネルを射出展開、ビームを乱射し、一緒にライフルを撃ちまくる。

 ワーム竜種はたちまち赤い閃光の雨に貫かれ、砕かれて木端微塵になるが、地面の中から次々と出現し、しつこく襲撃を繰り返す。

 「イヤァアアアアアアアッッッ!!?倒しても倒してもキリがありませんわー——!!!!バスターモード!!!バスターモードで一掃しますわ!!!!」

 エリーゼルが絶叫し、発狂した風に頭を掻き毟る。

 
 「・・・これは多分、分裂体。本体の原竜種を倒さないかぎりいくらでも増えると思う。それに地殻ごと破壊する攻撃は駄目。地下施設も消滅するかも」

 ワイバーンD.Rの両極剣の蒼刃で無数に湧いてくる竜種をまとめて斬り伏せながら、セツナはエリーゼルを諌める。


 
 「じゃあ、あたしがあのでっかい原竜種を仕留めるよ!みんなは周りの雑魚をお願いね!!」

 マリアはそう言いヒュドラを加速させ、巨大なミミズの原竜種に突撃する。





 「一気にいくよっ!出力上昇!!マイクロミサイル・ロケッドポッド開口!!!」

 ヒュドラの外装の装甲各部からリアクターが突出し、無数の穴が開き小型ロケットが幾つも現れる。


 「目標巨大原竜種!!!全補足完了!!!!パンドラ・サウザンド・ヒュージミサイル発射!!!!!」

 ロックオンされたロケット弾が無数に発射され原竜種に向かう。

 ターゲットに接近するとロケットの表層が分割し、中から数えきれない程の小型ミサイルが射出され直撃、大爆発を起こす。
 



 「やったっ!!全弾直撃!!!これなら・・・!!?」




 刹那、巻き上がる爆煙から巨大な開け放たれた口が現れ、ヒュドラを覆い呑み込んだ。