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季節は春。
まだ3月だというのに桜が満開だ。

4月から俺は高3になる。
学校に行く気はさらさらない。
しかし、去年サボりすぎて留年ギリギリだった為、今年は行かねばならない。
俺教師いなくても勉強出来るんだが…
寧ろいない方がいい気がする。


今は春休み。
俺は自分の部屋に引きこもり、薄暗い中でパソコンを起動させる。
引きこもりは部屋が汚いだろだって？
俺は綺麗好きだ。
よって、部屋には必要最低限のものしか置いていない。


さーって、何しよっかなー…


するとドアをノックせずに勢いよく開ける少女が目の前に現れた。

「健ちゃん、目悪くなるよ！！またパソコンやってるー……」
まるでよくある母親のようにギャンギャンと1人で騒ぎながら勝手に照明を付けてくる。
こいつは立花千里。一応幼馴染み。

俺はいつもに増して低い声で軽く睨み付けながら口を開く。
『うるせぇよ千里、文句言いに来ただけなら帰れ』

「違うよっ、私は健ちゃんが心配で…」

『心配なんていらない』
俺が少しでも不機嫌になると千里はいつも泣きそうな顔になる。
………何がしたいんだ、こいつは。
理解できない。したくもない。


俺は元いじめっ子のリーダーだった。
人生がつまらなくて始めた。
でも結局他人が不幸な所をみても自分はちっとも面白くなかった。
だからやめた。






………本当、何もかもが馬鹿らしい。

千里がいることなんてすっかり忘れて俺は呟いていた。
『………人生ってつまらねぇな』