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【あー、面白かった。楽しませてくれてありがとう。私はその恐怖に満ち溢れた顔がとても好きでね。快感なんだ。それではこれよりHeaven or Hellを始める。まずは12名の不幸人を紹介しよう。】

ドクロは笑いが治まった頃、一息でそれらを話した。
そして紹介されるのだが…大変分かりづらかったので俺の脳内で整理された情報を教えよう。俺からの補足も加えとく。


飯塚 恵子(Iiduka-keiko)
１人目の参加者。
父が有名会社の社長であったが、不正が発覚し倒産。
天から地に落とされ人生に失望している。
また、幸せである全ての人に憎悪感と殺意感を抱く。
………何故か俺にうざったく近寄ってくる。

相澤 誠(Aizawa-Makoto)
２人目の参加者。
妻と娘がおり、平凡な家庭を築いていた。
しかし、リストラされた事で家族に嫌われる。
唯一心の支えだった家庭から邪険にされ、人生なんてどうでもよくなっている。
………何故か千里に気持ち悪い程近寄ろうとしている。


３人目の参加者は俺、４人目の参加者は千里である。

橋立 愛莉(Hashidate-Airi)
５人目の参加者。
18歳、浪人中である。
幼い時に父を病気でなくし、その３年後に母が自殺。
親戚の家を転々とするが、どこの家でも邪魔者扱いされるため、16からは一人暮らしをしている。その為人生に興味がない。
………異様なハイテンションが恐い。

松田 透(Matuda-Toru)
８人目の参加者。
フリーターと浪人を繰り返す。
子供の頃のいじめからコミュ症と対人恐怖症となり、引き籠ってしまう。
死んでもいいと考えていたところ、画面を見つけ、参加した。
………見ただけで小柄で気弱そうだ。

渡辺 賢一(Watanabe-Kenichi)
１０人目の参加者。
とにかく正義感が強かった。
その為周りに良いように利用され、裏切られ、荒れた。
もう２度と人を信じることは止めようと決意。
………先程も少し言ったが、がたいがいい。

河内 実(Kawauchi-Minoru)
１２人目の参加者。
現在姿を現していない。
ドクロが言うには謎の男らしい。
何もかもが不明。
………小説や漫画で必ずいるベタな奴だな…


頭の良い人は疑問が湧かないだろうか。
そう、何故かドクロは"全員"言わなかったのだ。
この８名だけを紹介した。
残りの４名は【する必要がない。理由は後に分かる】
ただそれだけだった。


その後ドクロはこれから僕のことをマスターと呼んで欲しいと話す。
【呼ばないと拗ねちゃうもんね！】
このマスターはキャラがコロコロ変わるので何かと面倒だ…

【まずは参加試験だよ、簡単だから大丈夫だと思うけど…これから参加した順番の数字が書かれた部屋に籠って貰う。１人目は１番の部屋、２人目は２番の部屋………というようにね。試験中は誰とも話してはいけないよ。１人で考えて解いてよね。】



マスターが持ってモニター越しに見せびらかしてきたのは…六面全てが真っ白なルービックューブだった。